デジタル大辞泉
「八寸」の意味・読み・例文・類語
や‐き【八▽寸】
馬の、背たけが4尺8寸あるもの。大きくたくましい馬をいう。馬のたけは4尺を標準とし、それ以上は寸だけで数えた。
「―の馬とぞきこえし」〈平家・九〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
はっ‐すん【八寸】
〘名〙
① 一寸の八倍。約二四センチメートル。
※羅葡日辞書(1595)「Palmarius〈略〉ナガサ fassunno(ハッスンノ) モノ、または fassunzzutçu(ハッスンヅツ) アマタ アル モノ」
② 会席
料理で杯事の酒肴をいう。また、それを載せる八寸角の
折敷。
※岐路弁疑(1704)「利休〈略〉
もちを取来り、新き八寸に入、
楊枝など奇麗にして出しけるを、休つくづくと見らるるに、見覚へたる心ちす」
※談義本・教訓雑長持(1752)四「
いが栗、
渋柿、ようらくさげたごとく見ぐるし。あれも八寸か、
三方に備へてくれかし」
③ 野菜や魚を
薄味に煮て、径八寸の平椀か鉢に盛った広島県の
農村に伝わる祝事の料理。
④ 近世、下野国(栃木県)や信濃国(長野県)などから産した
厚紙。大八寸・中大八寸・小八寸などの種類があった。八寸紙。
⑤ 囲
(かこい)の次位にあたる
遊女の呼び名。揚げ代が八匁であったところからの称。
や‐き【八寸】
〘名〙 馬の丈
(たけ)にいう語。馬の丈が四尺八寸あることで、丈高くたくましい馬にいう。馬の丈は四尺を標準とし、それ以上は寸だけで数えた。→
寸(き)。
※宇津保(970‐999頃)吹上上「つる
ぶちなる馬のたけやきばかりなる
一つ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
はっすん【八寸】
①懐石に用いる器の一つ。杉木地で8寸(約24cm)四方の縁のある盆。
②懐石で、「①」に盛った料理。一汁三菜(さらにあれば預け鉢)などの食事が済み箸洗いが出たあと、亭主と客が酒の献酬(けんしゅう)をする際に肴(さかな)として珍味などを盛った「①」を亭主が持ち出し、客に一人ずつ取り分ける。動物性のものと植物性のもの2種を盛ることが多い。⇒懐石
③会席料理などの日本料理で、酒の肴になる料理を数種、少量ずつ一皿に取り合わせたもの。◇「口代わり」「口取り」ということもある。
出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報
はっすん【八寸】
➀懐石に用いる器の一つ。杉木地で8寸(約24cm)四方の縁のある盆。
➁懐石で、「➀」に盛った料理。一汁三菜(さらにあれば預け鉢)などの食事が済み箸洗いが出たあと、亭主と客が酒の献酬(けんしゅう)をする際に肴(さかな)として珍味などを盛った「➀」を亭主が持ち出し、客に一人ずつ取り分ける。動物性のものと植物性のもの2種を盛ることが多い。
➂会席料理などの日本料理で、酒の肴になる料理を数種、少量ずつ一皿に取り合わせたもの。◇「口代わり」「口取り」ということもある。
出典 講談社食器・調理器具がわかる辞典について 情報
八寸【はっすん】
懐石に用いられる器具の一つ。8寸四方の杉木地の折敷(おしき)。これに盛る料理も八寸という。
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