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公害紛争処理法 こうがいふんそうしょりほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

公害紛争処理法
こうがいふんそうしょりほう

昭和 45年法律 108号。公害にかかわる紛争について,低廉な費用で,迅速適正な処理を行い,被害者の救済にあたることを目的に,行政上の制度を定めた法律。公害の被害は,因果関係の立証が困難なうえ,解決に緊急を要することが多いため,専門的な知識を有する委員により構成される行政上の機関を設置して,斡旋調停仲裁および損害賠償,因果関係の裁定を行う。機関は,国に公害等調整委員会 (中央委員会) ,都道府県に都道府県審査会 (公害審査会 ) をおく。公害等調整委員会は裁定を専属的に行うほか,重大事件や広域処理事件を取扱う。審査会は裁定を行わない。対象となる公害は,公害対策基本法に定める典型七公害である。発足時に比べ被害者と原因者の直接的交渉ないし裁判による解決からこの制度の活用へ紛争解決方法が移行しており,社会的意義が大きくなっている。

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デジタル大辞泉の解説

こうがいふんそう‐しょりほう〔コウガイフンサウシヨリハフ〕【公害紛争処理法】

公害にかかわる紛争について、斡旋調停仲裁および裁定の制度を設け、迅速かつ適正な解決を図ることを目的とする法律。昭和45年(1970)施行

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百科事典マイペディアの解説

公害紛争処理法【こうがいふんそうしょりほう】

公害にからむ紛争の迅速かつ適正な解決を図るため,和解の仲介や調停,仲裁などの調整方法を定めた法律(1970年)。紛争処理機構として,内閣総理大臣所轄の下に,中央公害等調整委員会の設置を定め,都道府県は条例の定めにより,都道府県公害審査会を置くことができるとしている。また,公害苦情相談員についても定めている。
→関連項目公害裁判

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世界大百科事典 第2版の解説

こうがいふんそうしょりほう【公害紛争処理法】

公害による損害賠償その他をめぐる原因者と被害者との間の紛争を,行政機関が解決するための制度を定めた法律。裁判所によるのでは紛争解決に時間と費用を要するうえに,被害者が公害発生について知識をもたない不利を克服しがたいという考えから,1970年に制定された。紛争解決にあたる機関は国と都道府県におかれるが,72年の改正で,国の公害等調整委員会は,公正取引委員会などと同じく独立して権限を行使する機関となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

公害紛争処理法
こうがいふんそうしょりほう

公害紛争について、斡旋(あっせん)、調停、仲裁および裁定の制度を設けることなどにより、紛争の迅速かつ適正な解決を図ることを目的として1970年に制定された法律。昭和45年法律第108号。同法により中央に公害等調整委員会(「中央委員会」などとよぶ)が設置され(3条)、都道府県は条例で定めるところにより都道府県公害審査会(「審査会」などとよぶ)を置くことができる(13条)。中央委員会は、人の健康または生活環境に著しい公害被害が生じ、その被害が相当多数の者に及ぶような紛争、および二つ以上の都道府県にわたり広域的な見地から解決する必要があるような紛争などを管轄し(24条1項)、審査会はそれ以外の紛争を管轄する(同2項)。[淡路剛久]
『公害等調整委員会編『公害紛争処理白書(平成10年版)』(1998・大蔵省印刷局)』

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