(読み)ケン

デジタル大辞泉 「兼」の意味・読み・例文・類語

けん【兼】[漢字項目]

常用漢字] [音]ケン(呉)(漢) [訓]かねる かねて
二つ以上のものをあわせる。かねる。「兼業兼職兼任兼用
前もって。「兼題
[名のり]かず・かた・かぬ・かね・とも

けん【兼】

かけもちすること。かねること。「首相外相」「食堂居間」

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精選版 日本国語大辞典 「兼」の意味・読み・例文・類語

けん【兼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かけもちをすること。主たる官職ほかに他の官職をかねること。
    1. [初出の実例]「凡任両官以上者。一為正。余皆為兼」(出典令義解(718)選叙)
  3. ( 接続詞的に用いて ) 前項事柄機能後項の事柄の機能とを合わせもっていることを表わす。
    1. [初出の実例]「通弁兼(ケン) Clerk (書記)の職に就きぬ」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉八)

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普及版 字通 「兼」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)
10画

[字音] ケン
[字訓] かねる・あわせる

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(れき)+(又)(ゆう)。は両禾(りようか)。〔説文〕七上に「(あは)すなり」という。一禾を秉(と)るを秉(へい)といい、二禾を秉るをという。ゆえに兼併・兼任・兼修の意となる。

[訓義]
1. あわせもつ、かねる、あわせる。
2. かさねつむ、一緒にする、ならべる、そえる。

[古辞書の訓]
立〕 トモ・トル・カヌ

[声系]
〔説文〕に声として(謙)・歉・(廉)・(嫌)・(鎌)・など二十八字を収める。中に(れん)と同声のものが十一字あり、それは語頭音klのkが脱落したものであろう。同様のことは監(かん)声・各(かく)声などの字にも認められる。

[熟語]
兼愛・兼衣・兼域・兼兼該兼轄・兼官・兼管兼銜・兼業・兼金兼跨兼行兼洽・兼差・兼済兼采・兼資・兼施・兼日・兼舎・兼弱・兼修・兼充・兼旬兼燭・兼職・兼辰兼人・兼夕・兼摂・兼全兼綜・兼総兼存兼治・兼聴・兼通・兼程・兼塗兼統・兼道・兼・兼年・兼倍兼備・兼品・兼副・兼覆・兼・兼弁・兼歩・兼味・兼務・兼用・兼覧・兼理・兼列・兼路
[下接語]
守兼・摂兼・通兼・

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