出納長(読み)スイトウチョウ

デジタル大辞泉 「出納長」の意味・読み・例文・類語

すいとう‐ちょう〔スイタフチヤウ〕【出納長】

都道府県の会計事務をつかさどる公務員都道府県知事議会同意を得て任命した特別職で、任期は4年。平成19年(2007)地方自治法改正廃止一般職会計管理者が置かれるようになった。→収入役

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精選版 日本国語大辞典 「出納長」の意味・読み・例文・類語

すいとう‐ちょうスイタフチャウ【出納長】

  1. 〘 名詞 〙 都道府県の会計事務を担当する特別職の地方公務員現金有価証券・物品の出納保管財産管理決算調製などを行なう。都道府県知事が議会の同意を得て選任し、任期は四年。
    1. [初出の実例]「都道府県に出納長を置く」(出典:地方自治法(1947)一六八条)

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改訂新版 世界大百科事典 「出納長」の意味・わかりやすい解説

出納長 (すいとうちょう)

都道府県知事の予算会計責任を明確にするために,地方自治法168条にもとづき設置される知事の補助機関。知事が議会の同意を得て任命し,任期は4年。出納長の職務は現金・有価証券の出納保管,知事の命を受け自ら支出負担行為(支出の原因となる契約その他の行為)の合理性を確認のうえ小切手その他による公金の支払,現金および財産の記録管理,出納閉鎖日(翌年度の5月31日)から3ヵ月以内に決算を調整し知事に提出することなどである。ただし都道府県は公金の収納と支払事務を,議会の議決を経て一つの金融機関を指定し取り扱わせねばならない(指定金融機関)。したがって出納長は,指定金融機関に現金・財産を保管せねばならない。また指定金融機関における収納・支払事務,公金の預金状況を定期的に検査する義務を負うと同時に,必要な改善措置を講ずるように求めることができる。
収入役
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「出納長」の意味・わかりやすい解説

出納長
すいとうちょう

出納その他の会計事務を担う,普通地方公共団体の長の補助機関の一つ。2006年の地方自治法改正により廃止され,会計管理者が置かれるようになった。改正前の地方自治法では出納長が都道府県に,収入役が市町村に,原則として 1人置かれた。特別職で,長が議会の同意を得て選任し,任期は 4年。副知事,助役(副市町村長)と異なり,任期中は長によって解職されない(2006年改正前地方自治法168)。出納長,収入役は,その地方公共団体の会計事務を行ない(170条),また,長の発する支出命令に対し,その適法,違法,支出の能否を審査する権限をもった(232条の4)。

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