マルクス経済学特有の概念で,〈貸付資本〉〈利子付資本〉とよばれることもある。前近代的な形としては〈高利貸資本〉がある。資本主義経済のもとでは,貨幣は資本として機能することによって,利潤を生み出しうるということを基礎にして,一般に,産業資本をはじめ種々の経済主体が保有するさまざまな形の遊休貨幣は,なんらかの用途にあてようとする人に貸し付けられ,その返済に際し一定の利得(利子)を得る。この利子を得るために積極的に貸し付けられる貨幣を利子生み資本とよぶ。このような資金の融通関係の広範な展開を基礎に,銀行を中心とする近代的信用制度が発展し,遊休資金の活性化機構である貨幣市場,資本市場が形成され,資本主義経済は急速な発展をとげたとされる。他方,預金,手形等からより高次な株式,債券の姿をとる利子生み資本は,マルクス経済学では特別の意義をもつ。現実の生産過程,流通過程から遊離した貸付け-返済という2契機しかもたない利子生み資本では,資本が賃労働を搾取するという実体が隠ぺいされており,利子は本来剰余価値であるのに,あたかも資本自身の自然的属性から生じたかのようにみえる。資本の本性が物神化される,すなわち利子生み資本は資本物神の完成した姿だとされるのである。このように利子生み資本は,剰余価値,搾取,物神化という困難な問題を含んだ高度に抽象的な概念であり,単純に定量化したり,現実の経済分析に用いられたりする概念ではない。
→資本
執筆者:木村 一朗
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