出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
一直線上を運動する質点に、その直線上の原点からの変位に比例する復元力が働く場合には、質点の変位は時間の経過とともに正弦関数的な変化をして振動する。この振動を単振動とよぶ。単振動をする質点が、ある運動状態(ある変位とある速度をもつ状態)になってから、ふたたび同じ運動状態になるまでの時間を振動の周期という。周期の逆数を振動数(または周波数)とよび、振動数に2πラジアン(360度)を掛けた積を角振動数(または角周波数)とよぶ。質点の変位の最大値を振幅という。変位は、振幅に位相とよばれる量の正弦関数を掛けた積に等しい。位相は、その時刻ゼロにおける値(初位相)に角振動数と時刻との積を加えた和に等しい。
単振動をする質点の力学的エネルギーは、その運動エネルギー(質点の質量と速度の二乗との積の半分)と位置のエネルギー(復元力の変位に対する比例定数と変位の二乗との積の半分)との和に等しい。
単振動をする質点の力学的エネルギーの値は、力学的エネルギーの保存則に従い、一定に保たれる。
ばねで吊(つ)るしたおもりが真空中で上下振動するとき、このおもりの重心は単振動をする。単振り子の振幅が小さいとき、単振り子のおもりの重心の振動は単振動に近い。
[飼沼芳郎]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…簡単な直線運動の例としてa(t)=a0の等加速度運動を考えると,t=0での位置座標x0,速度v0とすると,x(t)=x0+v0t+1/2(a0t2),v(t)=v0+a0tとなる。また,振幅A,角振動数ωの単振動では,x(t)=Acosωt,v(t)=-Aωsinωt,a(t)=-Aω2cosωt=-ω2x(t)である。(2)平面や空間内での曲線運動 一般の運動のときにはある定まった点(原点O)から物体の位置Pに向けて引いた矢印,すなわち位置ベクトルr=の動きが時間tの関数として知れれば運動がわかったといえる。…
…次の公式はド・モアブルの定理と呼ばれ,複素数の累乗,累乗根などの計算に使われる。nを正の整数,iを虚数単位とすると, (cosθ+isinθ)n=cosnθ+isinnθ
[単振動]
図3において,OPが一定の角速度ωで回転しているとし,時間t=0のときθ=αであったとする。Pからx軸,y軸に垂線PQ,PRをおろすと,点Q,Rはそれぞれx軸,y軸上で時間tの関数として, x=rcos(ωt+α),y=rsin(ωt+α)で表される運動をする。…
…振動は自然の中でしばしば見られる基本的な現象の型であり,その理論は種々の現象を理論的に解明する一つの重要な手法ともなっている。波動
[単振動]
さまざまな振動の中でもっとも単純でしかも基本的なものが単振動である。具体的な例として,つる巻きばねでつるしたおもりの上下の振動を考えよう。…
※「単振動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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