塞翁が馬(読み)サイオウガウマ

デジタル大辞泉 「塞翁が馬」の意味・読み・例文・類語

塞翁さいおううま

《「淮南子えなんじ」人間訓から》人生禍福は転々として予測できないことのたとえ。「人間万事塞翁が馬
[補説]昔、中国北辺とりでそばに住んでいた老人の馬がの地に逃げたが、数か月後、胡の駿馬しゅんめを連れて帰ってきた。その老人の子がその馬に乗り落馬して足を折ったが、おかげで兵役を免れて命が助かったという故事から。
[類語]沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり禍福はあざなえる縄の如し楽あれば苦あり苦あれば楽あり一の裏は六

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精選版 日本国語大辞典 「塞翁が馬」の意味・読み・例文・類語

さいおう【塞翁】 が 馬(うま)

  1. 昔、中国の北辺の老人(塞翁)の飼っていた馬が逃げたが、後に立派な馬をつれて帰ってきた。老人の子がその馬から落ちて脚を折ったが、そのために戦争に行かずにすんだ。このように人生の吉凶は簡単には定めがたいことをいう「淮南子‐人間訓」の故事による格言。人間万事塞翁が馬。〔東海一漚別集(1375頃)〕
    1. [初出の実例]「いにしへの人いはずや、禍福は糾(あざなふ)纏の如し、人間万事往(ゆく)として、塞翁(サイヲウ)が馬ならぬはなし」(出典読本南総里見八犬伝(1814‐42)四)
    2. [その他の文献]〔熙晦機‐寄径山虚谷陵和尚詩〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「塞翁が馬」の意味・わかりやすい解説

塞翁が馬
さいおうがうま

人生の幸・不幸は予測しがたく、幸運も喜ぶに足らず、不幸もまた悲しむにあたらないとのたとえ。昔、中国の北辺の塞上国境の砦(とりで))に住む一老翁の飼っていた馬が、ある日のこと胡(こ)の国に逃げたが、数か月後、胡の名馬を連れて帰ってきた。ついで翁の息子がその馬から落ちて足を折ったが、そのために息子は、のちに起こった胡人との戦いにも壮丁としての徴発を免れた、と伝える『淮南子(えなんじ)』「人間(じんかん)訓」の故事による。

[田所義行]

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故事成語を知る辞典 「塞翁が馬」の解説

塞翁が馬

[参照] 人間万事塞翁が馬

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ことわざを知る辞典 「塞翁が馬」の解説

塞翁が馬

[参照] 人間万事塞翁が馬

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