外耳炎(読み)ガイジエン

デジタル大辞泉 「外耳炎」の意味・読み・例文・類語

がいじ‐えん〔グワイジ‐〕【外耳炎】

外耳、特に外耳道炎症細菌真菌感染による化膿かのうや、湿疹しっしんなどがみられる。外耳道の痛みがある。

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精選版 日本国語大辞典 「外耳炎」の意味・読み・例文・類語

がいじ‐えんグヮイジ‥【外耳炎】

  1. 〘 名詞 〙 外耳道の急性炎症。小さな傷口から化膿ブドウ球菌がはいって起こる。耳痛耳鳴り難聴発熱などの症状がある。外耳道炎。外聴道炎。
    1. [初出の実例]「何でもない、軽い外耳炎ですよ」(出典:空気頭(1967)〈藤枝静男〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「外耳炎」の意味・わかりやすい解説

外耳炎
がいじえん

外耳の炎症をいう。外耳は耳介と外耳道からなり、炎症の場所により耳介炎と外耳道炎に区別されるが、外耳道炎の頻度がはるかに高い。外耳道炎は急性慢性に分けられる。急性外耳道炎は化膿(かのう)菌が皮膚に侵入しておこるもので、多くは耳垢腺(じこうせん)や皮脂腺にブドウ球菌が侵入して化膿したものであり、耳せつともいう。耳かきなどで皮膚を傷つけたときにおこることが多い。症状は、ひどい耳痛で、乳幼児では発熱することもある。耳の周囲のリンパ節がはれて痛むこともある。耳の入口部を圧迫したり、耳介を引っ張ると痛みが増強する。痛むときには冷湿布を行い、抗生物質を投与するが、ときに切開して排膿する必要もある。慢性外耳道炎は外耳道の皮膚全体が湿疹(しっしん)状になることが多い。症状は、耳がかゆくなり、耳だれがみられる。つねに耳をいじったり、糖尿病やアレルギー体質などが原因となることが多く、これらの原因の除去と局所治療が行われる。なお、耳介の炎症性疾患には皮膚炎、軟骨膜炎、帯状疱疹(ほうしん)などがある。

[河村正三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「外耳炎」の意味・わかりやすい解説

外耳炎
がいじえん
external otitis

外耳の炎症で,限局性とびまん性がある。軟骨部外耳道は毛根や腺などの完備した皮膚におおわれており,限局性に 癤 (せつ) ができやすい。骨部は薄い表皮とすぐ下の骨膜との間に神経が分布しているので,びまん性の炎症が起ると激しい耳痛を覚える。これは水泳の際の水の浸入,不用意な耳垢の掃除,異物などに起因するものが多く,温暖な土地や季節に多い。耳介周辺のリンパ節炎や軟骨膜炎などの続発症を起さないよう,早期に専門医を受診する必要がある。

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