大学審議会(読み)だいがくしんぎかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大学審議会」の意味・わかりやすい解説

大学審議会
だいがくしんぎかい

大学のあり方を見直すために設置されていた文部省審議会臨時教育審議会の第二次答申で設置が提案されたもので、1987年(昭和62)9月に発足した。大学政策を本格的に扱う初めての諮問機関で、文部大臣に勧告できるなど大きな権限をもっていた。大学院の制度面の弾力化、大学院大学の設置、大学の設置規準の問題、教授の任期制などについて検討、答申を行い、それに沿った法令改正がなされた。1998年(平成10)10月には「21世紀の大学像と今後の改革方策について」を答申した。2001年の省庁再編により、文部省と科学技術庁が統合され文部科学省となったのに伴い廃止されたが、その機能は文部科学省中央教育審議会大学分科会へと引き継がれた。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「大学審議会」の意味・わかりやすい解説

大学審議会【だいがくしんぎかい】

臨時教育審議会提言を受けて,1987年に文部省の審議機関として設置された。〈大学等における教育研究の高度化,個性化及び活性化等のための具体的方策について〉の文部大臣諮問を受けて,大学教育の改善大学院制度の弾力化,学位制度の改善,短期高等教育の改善,大学の自己評価・点検システムの導入などを骨子とする,大学改革の基本的方策を答申している。委員は20名以内とされ,文部大臣の承認を経て任命される。
→関連項目ファカルティ・ディベロップメント

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大学事典 「大学審議会」の解説

大学審議会
だいがくしんぎかい

高等教育問題を専門に審議する審議機関として,1987年(昭和62)から2001年(平成13)まで文部省に設置されていた審議会。文部大臣からの諮問を受け,高等教育に関連する重要事項を調査・審議し,その結果を大臣に答申する役割を果たす。審議会の委員は大学学長,企業経営者,ジャーナリスト,高等教育研究者など幅広い学識経験者など20人で構成。この間に,「大学教育の改善」(1991年3月),「大学院の整備拡充」(同年5月),「平成5年度以降の高等教育の計画的整備」(同年10月),「平成12年度以降の高等教育の将来構想」(1997年1月),「21世紀の大学像と今後の改革方策」(1998年10月),「グローバル化時代に求められる高等教育の在り方」(2000年11月)など,高等教育改革の基本方針や具体的な制度改革に関する28件の答申や報告書を提出。2001年1月の省庁再編に伴う審議会等の統合整理により廃止。その役割と機能は中央教育審議会の大学分科会に引き継がれている。
著者: 斉藤泰雄

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大学審議会」の意味・わかりやすい解説

大学審議会
だいがくしんぎかい

臨時教育審議会の答申に基づいて 1987年に設置された文部大臣の諮問機関。学術研究と人材育成の場である大学のあり方,特に大学設置基準や学位などにかかわる事項について審議する。またこの審議会は,諮問に応じるだけでなく,文部大臣に対しての勧告権をももつ。これまでに出された答申によって,大学設置基準の緩和や学位授与機構 (→大学評価・学位授与機構 ) の新設などが行なわれた。 2000年をもって審議会は終了し,2001年中央教育審議会大学分科会に再編された。

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