大牧温泉(読み)オオマキオンセン

デジタル大辞泉 「大牧温泉」の意味・読み・例文・類語

おおまき‐おんせん〔おほまきヲンセン〕【大牧温泉】

富山南砺なんとにある温泉泉質塩化物泉硫酸塩泉小牧ダムから船で30分ほどさかのぼった、庄川峡右岸にある。

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日本歴史地名大系 「大牧温泉」の解説

大牧温泉
おおまきおんせん

[現在地名]利賀村大牧

大牧の庄川沿いに湧出する温泉で、泉質は含石膏弱食塩泉、温度は摂氏五九度。いつ頃から利用されたかは不明だが、伝説では礪波山の源平合戦で敗れ五箇山ごかやまへ逃れた平家落武者の一人藤原賀房が大牧に隠れて戦傷の身をいやしていたある日、野鳩の群が水浴びをしていたのを見て発見したといわれる。賀房がその湯で傷を治したのが広く知られて入湯者が来るようになったという。江戸時代には初期から運上銀五〇〇匁(金子三〇両)を課せられており、大牧村分の湯運上金子一五両のほか半分の一五両は五箇山全体の負担とされ(国産抄)、年貢銀とは別に五箇山余荷として村高に応じて各村に割符されていた(三箇国高物成帳)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大牧温泉」の意味・わかりやすい解説

大牧温泉
おおまきおんせん

富山県南砺市(なんとし)にある温泉。小牧ダムでできた庄川(しょうがわ)峡の右岸にあり、泉質は硫酸塩泉である。水際に建てられた旅館の窓から釣りが楽しめる。小牧ダム(砺波(となみ)市)から庄川峡を遊覧船でさかのぼること約35分。この船は上流祖山(そやま)まで通じていて、五箇山(ごかやま)へのルートともなっている。

[深井三郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大牧温泉」の意味・わかりやすい解説

大牧温泉
おおまきおんせん

富山県南西部,南砺市にある温泉。庄川をせき止めた小牧ダムダム湖に臨み,湖に張り出すように宿の建物が建つ。泉質は弱食塩泉。泉温は 59℃。胃腸病や神経痛などにきくといわれる。湯量は豊富で,冬でも入れる露天風呂がある。周囲はうっそうと茂る森で,交通はダムから船を利用するなど秘湯の趣が色濃く,ひなびた情緒を求めて訪れる観光客が多い。

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事典・日本の観光資源 「大牧温泉」の解説

大牧温泉

(富山県南砺市)
富山の建築百選指定の観光名所。

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