日本歴史地名大系 「天王山古墳」の解説
天王山古墳
てんのうざんこふん
内部主体は横穴式石室で、玄室は墳丘のほぼ中央に位置し、羨道は南斜面に開口しているが、羨門部の封土はえぐり取られた形に大きく凹んでいる。石室の基底面は深い所に位置し、最下段の封土の面よりまだ低い所に築かれているらしい。玄室は巨大な花崗岩の自然石を基本的には三段に積上げ、その間隙には小石を併用して巧みに上部を持送っている。奥壁は巨石三段、天井は三石で架けられている。奥行約六・四メートル、幅三メートル、高さ四・三メートルと玄室の規模はきわめて大きい。
天王山古墳
てんのうやまこふん
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報