失権約款(読み)シッケンヤッカン

百科事典マイペディアの解説

失権約款【しっけんやっかん】

債務者の債務不履行の場合に,債権者の特別の意思表示なしに,当然に債務者が契約上の一切の権利または特定の物に対する権利を失うことを契約に付随して定める約款。割賦販売において買主に債務の履行遅滞があった場合になされることが多い。債務不履行を条件とする行為であるが,債務者を不当に不利に陥れるときは公序良俗に反することになる。割賦販売法(1961年)は債務不履行の場合の契約解除について20日以上の期間を定めて催告することを要求しているので,その範囲で失権約款は排斥される。

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世界大百科事典 第2版の解説

しっけんやっかん【失権約款】

たとえば,月賦販売契約において買主が1回でも月賦金の支払を怠ったときは売買は効力を失い目的物を返還するという特約や,賃貸借契約において1回の賃料延滞があれば契約は当然解除されるという特約などのように,一定の事実が発生すれば当然権利は失われ契約は解除されたものとみなす契約条項(当然解除条項)を失権約款という。この場合には,解除のための履行の催告(民法541条)および解除の意思表示の必要はなく,その条件とされた事実の発生により当然に契約の効力が失われる(解除条件つき契約。

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大辞林 第三版の解説

しっけんやっかん【失権約款】

債務不履行があれば、債権者の意思表示なしに当然に債務者が一定の権利を失う旨を定める約款。

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精選版 日本国語大辞典の解説

しっけん‐やっかん ‥ヤククヮン【失権約款】

〘名〙 ある契約について債務不履行があった場合、債権者の意思表示がなくても、債務者が一定の権利を失うことを定めた約款。

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