室戸岬(読み)むろとざき

  • むろとみさき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高知県南東部,土佐湾の南東端にある室戸市に属する。室戸阿南海岸国定公園の中心で名勝指定 (1928) されている。太平洋鋭角に突出した海岸段丘と無数の奇岩岩礁が雄大な風景美を展開。断崖にはアコウウバメガシアオギリタマシダなどの亜熱帯性植物が自生し,「室戸岬亜熱帯性樹林および海岸植物群落」として天然記念物に指定されている。台風の襲来頻度が高く,海岸段丘上に大型のレーダをもつ室戸測候所があるほか,室戸岬灯台,空海ゆかりの最御崎寺 (ほつみさきじ。四国八十八ヵ所第 24番札所) などがある。

室戸岬」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

高知県室戸市南端の岬。斑レイ岩などからなる標高100〜120mに達する数段の海岸段丘で,激しい海食により奇岩,奇勝を形成,室戸阿南海岸国定公園の中心をなす景勝地空海の《三教指帰》に〈室戸崎に勤念す〉とあるように,早くから山岳宗教者の修験の場であった。また南海に突出した地形から補陀落渡海の地ともされた。アコウなど亜熱帯性の樹林や植物群落(天然記念物),最御崎(ほつみさき)寺,灯台,測候所があり,高知市,徳島県側の牟岐駅からバスが通じる。暴風日数が多く,台風の通路に当たる。
→関連項目高知[県]土佐湾室戸[市]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

高知県南東端,太平洋に突出した岬。〈むろとみさき〉ともいう。西の足摺岬と相対して土佐湾を抱く。湾の東西両端は隆起傾向を示し,1946年の南海地震の際には岬先端で最大1.3m近く隆起があり,室戸岬やその西側の行当岬(ぎようどざき)には比高約100mの海岸段丘が発達する。乱礁の多い岬沖合は古来航海の難所で,また岬から南方に室戸海脚と呼ばれる大陸棚が延び,南東に位置する土佐礁とともに好漁場をなす。斑レイ岩や泥岩が海食を受けて豪壮な岩石景観をなしている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

高知県南東部にある岬。付近はしばしば台風の通路にあたる。冬も温暖で亜熱帯植物が繁茂する。むろとみさき。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

「むろとみさき」ともいう。高知県室戸市南端、太平洋に突出する岬。国指定名勝。四国南東端にあたり、紀伊水道と土佐湾を分け、西の足摺(あしずり)岬と相対して土佐湾を抱く。斑糲(はんれい)岩などが海食を受け、海岸段丘や岩礁を発達させた隆起岩石海岸。台風の通過地として知られ、全国屈指の強風地でもあり、アコウ、アオギリ、ウバメガシ、トベラなどの亜熱帯・暖帯の植物群生(国指定天然記念物)が強風により特有な樹形をみせ、豪壮な波濤(はとう)景と組み合わされて特色ある景観を呈している。岬背後の海岸段丘面には四国八十八か所第24番札所最御崎(ほつみさき)寺、測候所、灯台があり、室戸スカイライン(県道203号室戸公園線)が通じる。国道55号が海岸沿いを走るほか、遊歩道が通じ、それに沿って空海ゆかりの観音窟(かんのんくつ)、行水の池や、中岡慎太郎像などがある。一帯は室戸阿南海岸国定公園域で、近世以降築港された漁港が多く、防風石垣や生け垣を巡らした民家もみられる。岬沖の土佐碆(ばえ)、白草(しらくさ)碆は好漁礁として知られる。[大脇保彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

四国・高知県東南端の岬。足摺岬と対して土佐湾を抱く。標高一〇〇メートルの海岸段丘と奇岩・乱礁を特色とし、亜熱帯植物が繁茂する景勝地で、室戸阿南海岸国定公園の一中心。日本の最強風地といわれる。むろとみさき。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

オーバーシュート

感染症の爆発的な感染拡大を指す。語源は、「(目標を)通り越す」「(飛行機などが停止位置を)行き過ぎる」という意味の英語の動詞「overshoot」。2019年12月に発生した新型コロナウイルスに関して...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

室戸岬の関連情報