容体(読み)ヨウダイ

デジタル大辞泉 「容体」の意味・読み・例文・類語

よう‐だい〔ヨウ‐|ヤウ‐〕【容体/容態/様体】

《「ようたい」とも》
人の姿かたち・ようす。
「貧乏書生としか見えない―で一向無頓着にすましている」〈魯庵社会百面相
病気のぐあい。病状。「―が落ち着く」
物事ありさま状況
「物の―も知らせ給はざりけりとて立ちぬ」〈宇治拾遺・九〉
もったいぶること。気どること。
「―ばかりやりたがって」〈滑・八笑人・四〉
[類語](2病状症状病態/(3状態現況近況近状現状現勢現段階局面模様様子様相状況実況情勢成り行き動静態様様態具合ぐあい概況形勢気配調子有りさま有りよう性状事態雲行き風向きシチュエーション

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精選版 日本国語大辞典 「容体」の意味・読み・例文・類語

よう‐だい【容体・容態・様ヤウ体】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人のすがたかたち。なりふり。容姿。
    1. [初出の実例]「やうたいほそやかになまめかしう、あな清らの人やと見えたり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)
    2. [その他の文献]〔礼記‐冠義〕
  3. からだの状態。特に、健康状態。
    1. [初出の実例]「伏惟、上人等、過海乍到、容体如何」(出典:性霊集‐三(835頃)与新羅道者化来詩)
  4. 病気の様子。病状。病勢。
    1. [初出の実例]「其御息女の御様体(ヤウタイ)をうかがひ〈略〉御薬を進すべし」(出典:浮世草子・風流曲三味線(1706)二)
  5. 物事の有様。状況。事情。
    1. [初出の実例]「仏師は、はらだちて、物のやうたいも知らせ給はざりけりとて、たちぬ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)九)
    2. 「とかくまかりすぎ、ことさら出仕などのやうだいをも、談合(だんかう)申さんと存じ候へば」(出典:御伽草子・猿源氏草紙(室町末))
  6. しかた。方法。形式。
    1. [初出の実例]「杉原をこしらへ候事〈略〉いづれも台にすはり候。別に様体は無之候」(出典:武雑記(16C中か))
  7. ( 形動 ) もったいぶること。様子を作ること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「其心のいたいけながら、たをやかなる、花のさくら木の君よ、されども、あまりやうたいすぎて、にくらしし見え侍るなり」(出典:評判記・吉原人たばね(1680頃)さくらき)

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