潤沢(読み)ジュンタク

デジタル大辞泉 「潤沢」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐たく【潤沢】

[名・形動]
ものが豊富にあること。また、そのさま。「潤沢資金
しっとりとしてつやのあるさま。うるおいのあるさま。また、つややうるおい。「潤沢を帯びた黒髪」「潤沢な瞳」
[類語]リッチ裕福富貴富裕有産富強一杯満満なみなみぎっしりびっしり満杯たくさんたっぷり十二分ふんだんどっさりたんまり豊富多い夥しい多く数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜい大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万豊か無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作あまた多多いくらもいくらでもざらにごろごろ腐るほどごまんとわんさとしこたまうんとたんと仰山ぎょうさん十分しっかりがっつり多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほど

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精選版 日本国語大辞典 「潤沢」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐たく【潤沢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. うるおうこと。うるおすこと。にんだく。
    1. [初出の実例]「九箇日龍破神泉苑天。即降雨天下潤沢」(出典江談抄(1111頃)一)
    2. [その他の文献]〔司馬相如‐封禅文〕
  3. 情のあること。なさけをかけること。また、なさけ。恵み。
    1. [初出の実例]「潤沢ある徳義をも参照せざる可からず」(出典:政党評判記(1890)〈利光鶴松〉一)
    2. [その他の文献]〔孟子‐滕文公・上〕
  4. ( 形動 ) 物がたくさんあること。豊富であること。また、そのさま。さわ。じゅうぶん。
    1. [初出の実例]「食は民の本也。故食物の潤沢なるやうにすべし」(出典:応永本論語抄(1420)顔淵第一二)
    2. 「夜店の商品は潤沢(ジュンタク)せざるを得ず」(出典:最暗黒之東京(1893)〈松原岩五郎〉三五)
  5. つやを添えること。また、つや。
    1. [初出の実例]「玉が山にあれば、其山の木に潤沢があるぞ」(出典:史記抄(1477)一八)
    2. 「寒く潤沢を帯びたる肌の上に」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉八)
  6. もうけること。利益。〔布令必用新撰字引(1869)〕

にん‐だく【潤沢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「にん」は「潤」の呉音「にゅん」から ) うるおうこと。しめり。じゅんたく。〔伊呂波字類抄鎌倉)〕
    1. [初出の実例]「天の甘露を生しめ以て鬼類の渇乏を潤沢(ニンタク)す」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)一)

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普及版 字通 「潤沢」の読み・字形・画数・意味

【潤沢】じゆんたく

うるおす。つや。また、潤色する。〔孟子文公上〕ふ、野は九の一にして助し、國中は什の一にして自ら賦せしめん。~夫(か)の之れを潤澤する(ごと)きは、則ち君と子(し)(畢戦)とに在り。

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