デジタル大辞泉 「豊か」の意味・読み・例文・類語 ゆた‐か【豊か】 [形動][文][ナリ]1 満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。「黒髪の豊かな女性」「緑豊かな森」「才能の豊かな画家」「国際色豊かなマラソン大会」2 経済的に恵まれていてゆとりのあるさま。「豊かな家に育つ」「豊かな生活」「給料日後で懐ふところが豊かだ」3 心や態度に余裕があって、落ち着いているさま。「豊かな心を育む音楽」「心豊かに余生を過ごす」4 量感のあるさま。「豊かな花房」「腰の豊かな丸み」5 他の語に付いて、基準・限度を超えているさまを表す。「六尺豊かな大男」[派生]ゆたかさ[名][類語]多い・たくさん・いっぱい・夥しい・多く・数数かずかず・多数・数多すうた・無数・多量・大量・大勢おおぜい・大挙・多勢・多人数・大人数・衆人・莫大・膨大・巨万・潤沢・リッチ・裕福・富貴・富裕・有産・富強・無尽蔵・山ほど・盛り沢山・がっぽり・がっぽがっぽ・多め・幾多・過多・最多・多作・あまた・多多・いくらも・いくらでも・ざらに・ごろごろ・どっさり・たっぷり・十二分に・豊富に・ふんだんに・腐るほど・ごまんと・わんさと・しこたま・たんまり・うんと・たんと・仰山ぎょうさん・なみなみ・十分・しっかり・がっつり・多め・数知れない・数知れぬ・数え切れない・十指に余る・枚挙にいとまがない・掃いて捨てるほど 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「豊か」の意味・読み・例文・類語 ゆた‐か【豊か・饒か・裕か】 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「か」は接尾語 )① 満ち足りていて不足のないさま。富んでいてゆとりのあるさま。豊富。富裕。[初出の実例]「風雨時に順ひて、五の穀(たなつもの)豊穰(ユタカ)なり。三稔(みとせ)の間、百姓富み寛(ユたか)なり」(出典:日本書紀(720)仁徳四年三月(前田本訓))「かくておきな、やうやうゆたかに成り行」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))② 広々としていてゆとりのあるさま。(イ) 人の心や態度などに余裕があって、おおようであるさま。心が広く安らかであるさま。[初出の実例]「天皇、壮大(をとこさかり)にして、士(ひと)を愛(め)で賢(さかしき)を礼(ゐやま)ひたまふて、意(みこころ)豁如(ユタカニましま)す」(出典:日本書紀(720)継体即位前(前田本訓))(ロ) ゆったりと広がるさま。ゆるやかなさま。[初出の実例]「うれしきをなににつつまん唐衣たもとゆたかにたてといはましを〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑上・八六五)(ハ) ゆっくりと落ち着いているさま。のんびりとくつろいでいるさま。[初出の実例]「うつつになりてかほをなで、のびをゆたかにかきて」(出典:御伽草子・一尼公(つれなしの尼君)(室町時代物語大成所収)(室町末))③ ふっくらとしたさま。豊満で美しいさま。[初出の実例]「そこには肥った豊かな頬をした娘がゐた」(出典:東京の三十年(1917)〈田山花袋〉再び東京へ)④ 他の語に付いて、基準・限度を越えて、十分にあるさま、余りのあるさまを表わす。[初出の実例]「いじゃう、なな七日と申には、六しゃく二ふんゆたかなる、もとのをくりどのとおなりある」(出典:説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)一三)豊かの派生語ゆたか‐さ〘 名詞 〙 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by