豊か(読み)ユタカ

デジタル大辞泉 「豊か」の意味・読み・例文・類語

ゆた‐か【豊か】

[形動][文][ナリ]
満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。「黒髪豊かな女性」「緑豊かな森」「才能豊か画家」「国際色豊かなマラソン大会」
経済的に恵まれていてゆとりのあるさま。「豊かな家に育つ」「豊かな生活」「給料日後でふところ豊かだ」
心や態度余裕があって、落ち着いているさま。「豊かな心を育む音楽」「心豊か余生を過ごす」
量感のあるさま。「豊か花房」「腰の豊かな丸み」
他の語に付いて、基準限度を超えているさまを表す。「六尺豊かな大男」
[派生]ゆたかさ[名]
[類語]多いたくさんいっぱいおびただしい多く数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜい大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万潤沢リッチ裕福富貴富裕有産富強無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作あまた多多いくらもいくらでもざらにごろごろどっさりたっぷり十二分に豊富にふんだんに腐るほどごまんとわんさとしこたまたんまりうんとたんと仰山ぎょうさんなみなみ十分しっかりがっつり多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほどもろもろ広い幅広い手広い広範広範囲多方面多角多面多岐様様各種種種しゅじゅ諸種いろいろ多様多様化多面的多種多種多様多彩いろんなとりどり色とりどり百般万般諸般多元多元的多角的横断的複眼的おしなべて全般に一般総じて概しておおむね大概普通通例通常一体に総体およそあまね雑多よろず各人各様十人十色千差万別マルチ事事物物種種雑多各様種種くさぐさ玉石混淆こんこう凡百ぼんぴゃく百態百事百千万端各般数次幾度等等諸相諸物あれこれ何やかや何だかんだ何のかの何くれ何くれとなくあれやこれやごちゃごちゃあの手この手エトセトラもも億万千万千万無量うようようじゃうじゃ蝟集いしゅう無尽雲霞うんか星の数ほど浩瀚こうかん少なからず山積み山積飽和満満ごっそり大半累積山をなす十重二十重とえはたえ有り余る

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精選版 日本国語大辞典 「豊か」の意味・読み・例文・類語

ゆた‐か【豊か・饒か・裕か】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「か」は接尾語 )
  2. 満ち足りていて不足のないさま。富んでいてゆとりのあるさま。豊富。富裕。
    1. [初出の実例]「風雨時に順ひて、五の穀(たなつもの)豊穰(ユタカ)なり。三稔(みとせ)の間、百姓富み寛(ユたか)なり」(出典:日本書紀(720)仁徳四年三月(前田本訓))
    2. 「かくておきな、やうやうゆたかに成り行」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. 広々としていてゆとりのあるさま。
    1. (イ) 人の心や態度などに余裕があって、おおようであるさま。心が広く安らかであるさま。
      1. [初出の実例]「天皇、壮大(をとこさかり)にして、士(ひと)を愛(め)で賢(さかしき)を礼(ゐやま)ひたまふて、意(みこころ)豁如(ユタカニましま)す」(出典:日本書紀(720)継体即位前(前田本訓))
    2. (ロ) ゆったりと広がるさま。ゆるやかなさま。
      1. [初出の実例]「うれしきをなににつつまん唐衣たもとゆたかにたてといはましを〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑上・八六五)
    3. (ハ) ゆっくりと落ち着いているさま。のんびりとくつろいでいるさま。
      1. [初出の実例]「うつつになりてかほをなで、のびをゆたかにかきて」(出典:御伽草子・一尼公(つれなしの尼君)(室町時代物語大成所収)(室町末))
  4. ふっくらとしたさま。豊満で美しいさま。
    1. [初出の実例]「そこには肥った豊かな頬をした娘がゐた」(出典:東京の三十年(1917)〈田山花袋〉再び東京へ)
  5. 他の語に付いて、基準・限度を越えて、十分にあるさま、余りのあるさまを表わす。
    1. [初出の実例]「いじゃう、なな七日と申には、六しゃく二ふんゆたかなる、もとのをくりどのとおなりある」(出典:説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)一三)

豊かの派生語

ゆたか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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