精選版 日本国語大辞典 「対数関数」の意味・読み・例文・類語
たいすう‐かんすう ‥クヮンスウ【対数関数・対数函カン数】
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変数xにその対数の値を対応させる関数のこと。a(a>0,a≠1)を底とする対数関数をy=logaxで表す。y=logaxとはx=ayのことだから、対数関数は指数関数の逆関数である。y=logaxのグラフは、y=axのグラフを、直線y=xを軸として折り返せば得られる。logaxは、すべての正の実数xについて定義された関数で、loga1=0である。a>1のときは増加関数で、
0<a<1のときは減少関数で、
対数関数について、次の公式が成り立つ。
logaxy=logax+logay
logaxk=klogax
logab・logbc=logac
a=10、すなわち10を底とする対数を常用対数という。対数の底として10を使うのはわれわれが十進(じっしん)記数法を採用していることによる便宜的なものであり、数学的な根拠があるわけではない。数学では、数eを用いるのが普通である。とくに微分積分法との関連においては、諸公式を簡明にするので自然である。すなわち、
となる。eを底とする対数を自然対数といい、数学では、単にlogxと書けば、eを底とする対数を意味する。これを、自然対数をラテン語で書いたlogarithmus naturalisを略した形でlog nat、あるいはlnと書くこともある。たとえばln(1+x)はloge(1+x)を意味する。
対数関数の値を計算するとき、次の展開式を利用する。
たとえばlog2は第二の式でx=1/3とすれば求められる。
常用対数は、スコットランドのネーピアによって1615年ころにみいだされ、その後イングランドのブリッグズによって改良され、一般に用いられるようになった。ケプラーはネーピアからの知らせに驚喜してこれを活用し、有名なケプラーの法則の発見に至る計算をしたという。一方、
という関係は、1650年ころ、ベルギーのサン・バンサンGregorius Saint Vincent(1584―1667)によってその端緒が得られ、17世紀を通じて、だいたい確立された。
[竹之内脩]
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