(読み)カイ

デジタル大辞泉 「峡」の意味・読み・例文・類語

かい〔かひ〕【峡】

《動詞「か(交)う」の連用形「交い」から。交差するところの意》両側に山が迫っている所。山と山の間。山かい
「月が山の―からのぞいて谷間うずたかしかばねを照らした」〈中島敦李陵

きょう【峡〔峽〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]キョウ(ケフ)(慣) [訓]はざま かい
山と山とに挟まれた所。はざま。「峡谷海峡山峡地峡

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精選版 日本国語大辞典 「峡」の意味・読み・例文・類語

かいかひ【峡】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「交(かい)」と同語源。交差するところの意から ) 山と山との間。両側に山のせまっている所。
    1. [初出の実例]「日下部(くさかべ)此方(こち)の山と 畳薦(たたみこも) 平群(へぐり)の山の 此方此方の 山の賀比(カヒ)に 立ち栄ゆる 葉広熊白檮(はびろくまかし)」(出典古事記(712)下・歌謡)

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普及版 字通 「峡」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)峽
人名用漢字 10画

[字音] キョウ(ケフ)
[字訓] かい

[字形] 形声
旧字は峽に作り、夾(きょう)声。夾は左右に人を挟(さしはさ)む形。山のはざまの狭まったところを峽という。字はまた陜に作る。「かい」は「交ひ」、両山相迫って接するところをいう。

[訓義]
1. かい、山かい、たにあい、はざま。
2. たに、谷川
3. 狭と通じ、せまい。

[古辞書の訓]
名義抄〕峽 セハシ・ヤマノカヒ・ホラ 〔字鏡集〕峽 ホラ・セハシ・キシ・ヤマノアヒ

[熟語]
峡哀・峡雨・峡雲・峡影峡怨・峡猿・峡花・峡間峡岸峡禽峡渓峡景峡険・峡谷・峡樹・峡城・峡色・峡水峡束・峡・峡中峡漲・峡天・峡内・峡風・峡門・峡・峡裏・峡流・峡旅・峡路
[下接語]
海峡・江峡・三峡・山峡・出峡・地峡・巫峡

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