平湯温泉(読み)ひらゆおんせん

精選版 日本国語大辞典 「平湯温泉」の意味・読み・例文・類語

ひらゆ‐おんせん ‥ヲンセン【平湯温泉】

岐阜県北東部、高山市奥飛騨温泉郷平湯にある温泉乗鞍岳北側のふもと、高原川上流に沿う。泉質単純泉・重曹泉・食塩泉。

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日本歴史地名大系 「平湯温泉」の解説

平湯温泉
ひらゆおんせん

[現在地名]上宝村平湯

高原たかはら川最上流部、乗鞍のりくら岳北西麓・やけ岳南西麓に位置する。天正年間(一五七三―九二)の発見で、無色透明で炭酸泉に属し、摂氏七四度、アルカリ反応を示し、筋および関節リウマチ慢性湿疹胃カタル等に効くという(上宝村誌)。貞享二年(一六八五)角田守株子が「平湯温泉記」を著している。「斐太後風土記」によると、温泉は字浴場山あんばやまの下より湧き出ており、水田に引いて稗を収穫していたといい、春から夏にかけては高山、古川ふるかわ(現古川町)舟津ふなつ(現神岡町)をはじめ飛騨の村々から湯治客が集まり、賑いをみせていると記している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平湯温泉」の意味・わかりやすい解説

平湯温泉
ひらゆおんせん

岐阜県高山市奥飛騨温泉郷(おくひだおんせんきょう)平湯にある温泉。平湯川高原(たかはら)川)の上流、標高1200メートル付近に位置する。源泉は分散し、湧出(ゆうしゅつ)量が豊かで、泉質は単純温泉塩化物泉など多様である。1564年(永禄7)に発見されたという古い湯治場。第二次世界大戦後、観光バス交通の発達により、旅館民宿がしだいに増加。国道158号と471号が通じ、長野県松本市とは1997年(平成9)に開通した安房(あぼう)峠道路で結ばれる。付近に高さ64メートル、幅6メートルの平湯大滝があり、スキー場、キャンプ場のほか、近年、飛騨・北アルプス自然文化センターができた。国民保養温泉地

[上島正徳]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平湯温泉」の意味・わかりやすい解説

平湯温泉
ひらゆおんせん

岐阜県北東部,乗鞍岳 (3026m) 北麓にある温泉。高原川上流,高山市の標高 1233mに位置し,夏でも気温は 20℃前後で,避暑地としても知られる。泉質は単純泉,重曹泉,食塩泉,硫黄泉。泉温は 96℃。神経諸病に効能があるといわれる。国民保養温泉地に指定。中部山岳国立公園に属する。

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デジタル大辞泉プラス 「平湯温泉」の解説

平湯温泉

岐阜県高山市、乗鞍岳北麓、平湯川上流にある温泉。奥飛騨温泉郷に属する。1964年、国民保養温泉地に指定。

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