(母利美和)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
第111代天皇(在位1654~63)。名は良仁(ながひと)。幼称は秀宮。後水尾(ごみずのお)天皇の第7皇子。母は藤原隆子(逢春門院(ほうしゅんもんいん))。中宮徳川和子(かずこ)を養母とする。寛永(かんえい)14年11月16日降誕。高松宮明子女王を室としていったん高松宮家を継いだが、後光明(ごこうみょう)天皇の没後に皇嗣(こうし)がなかったので、1654年(承応3)11月28日践祚(せんそ)、翌々年即位。1663年(寛文3)1月26日霊元(れいげん)天皇に譲位。貞享(じょうきょう)2年2月22日没す。京都・泉涌寺(せんにゅうじ)月輪(つきのわ)陵に葬る。追号の「後西」は、淳和(じゅんな)天皇の称号西院帝に対するもので、後西院天皇ともいったが、1926年(大正15)後西に統一。和歌を好み、歌学に通じる。歌集に『水日集』などがある。
[高木昭作]
第111代に数えられる天皇。在位1656-63年。後水尾天皇の第8皇子。名は良仁(ながひと)。高松宮好仁親王の遺跡を継いだが,1654年(承応3)後光明天皇の死去によりにわかに践祚。63年(寛文3)践祚時からの予定により霊元天皇に譲位。文芸に秀で,茶華や香道に練達し,著作も少なくないが,ことに記録類の副本を作成した事跡は名高い。追号は後の西院帝(淳和天皇の別称)の意。陵墓は京都月輪陵。
執筆者:武部 敏夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
1637.11.16~85.2.22
在位1654.11.28~63.1.26
後水尾(ごみずのお)天皇の第8皇子。名は良仁(ながひと)。生母は櫛笥隆致(くしげたかむね)の女逢春門院隆子。幼称秀宮。1647年(正保4)高松宮好仁(よしひと)親王の遺跡を継ぎ,桃園宮・花町宮と称する。54年(承応3)兄の後光明天皇の急死により,弟識仁(さとひと)親王(霊元天皇)成長までの中継ぎとして即位。記録類の謄写に努めて京都御所東山御文庫の基を築く。また後水尾法皇から古今伝授をうけ,和歌・連歌にも堪能。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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