志賀島南東部に鎮座する。東は玄界灘に臨む。祭神は底津綿津見神・仲津綿津見神・表津綿津見神。旧官幣小社。「延喜式」神名帳の筑前国
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
福岡市東区志賀島に鎮座。旧官幣小社。底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)、中津(なかつ)綿津見神、上津(かみつ)綿津見神を祀(まつ)る。綿津見神は『古事記』『日本書紀』にあるように、安曇(あずみ)(阿曇)氏の祖神とも、奉斎神ともされている神である。安曇族は海上交通と密接に関係する氏族であり、日韓交渉が盛んになると、玄界灘(げんかいなだ)を臨む海路の要衝にある当社は海上守護の信仰を集めた。清和(せいわ)天皇の貞観(じょうがん)元年(859)には従(じゅ)五位上を授けられ、延喜(えんぎ)の制では祈年(としごい)の国幣にあずかった。大内・大友・小早川諸氏などの崇敬を受け、文禄(ぶんろく)年中(1592~1596)には豊臣秀吉(とよとみひでよし)より社領50石を寄進され、江戸時代には福岡藩主黒田氏から手厚い保護を受けた。例祭日は隔年の10月第2月曜日(国土祭(くにちさい))とその前日(御神幸祭(ごしんこうさい))。別に1月15日に近い日曜日に歩射(ほしゃ)祭が行われる。
[阪本是丸]
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…半農半漁の志賀島,勝馬,弘(ひろ)の3集落がある。倭奴国王印(わのなのこくおういん)(金印)の出土地として有名で,海上守護神で朝鮮鐘(重要文化財)など文化財の多い志賀海(しかうみ)神社,元寇(げんこう)ゆかりの蒙古塚,火焰塚など史跡に富む。また玄海国定公園に属し,海水浴場,国民休暇村,国民宿舎などがある。…
※「志賀海神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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