(読み)ヒ

デジタル大辞泉 「悲」の意味・読み・例文・類語

ひ【悲】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]かなしい かなしむ
学習漢字]3年
かなしい。かなしむ。「悲哀悲運悲歌悲観悲喜悲劇悲惨悲壮悲嘆悲痛悲憤悲報悲鳴悲恋
仏教で、情け深いこと。恵み。「悲田悲母慈悲大悲

ひ【悲】

悲しみ。
情切に―迫り」〈織田訳・花柳春話

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精選版 日本国語大辞典 「悲」の意味・読み・例文・類語

ひ【悲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。衆生の苦しみを除くあわれみ。
  3. かなしむこと。悲しみ。
    1. [初出の実例]「情切に悲迫り覚へず倒れて悶絶す」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉六)

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普及版 字通 「悲」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音]
[字訓] かなしむ・かなしい・なげく

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は非(ひ)。〔説文〕十下に「痛むなり」とあって悲痛の情をいう。同じ要素の字に(ひ)があり、〔論語、述而〕に「せずんばせず、せずんば發せず」のように用いる。非は否定的な心情を示す形況的な語で、沸鬱(ふつうつ)とした感情をいう。

[訓義]
1. かなしむ、かなしい、いたむ、したう。
2. なげく、うれえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕悲 カナシブ・アハレブ 〔字鏡〕悲 カナシム・アハレム

[語系]
悲piiは非piui、誹・phiuiと声義近く、一系の語。弗・沸piutも否定的な、不安定な状態をいう語である。

[熟語]
悲夫・悲哀悲恚・悲鬱・悲運・悲咽悲怨・悲音悲笳・悲歌・悲懐悲慨・悲角・悲感悲憾悲歓・悲願・悲喜悲愧・悲泣悲疚・悲境・悲響・悲曲悲欣悲吟・悲苦・悲劇悲絃悲哭・悲恨・悲懇悲嗟・悲酸・悲惨悲慙・悲思・悲詩悲羞・悲秋・悲商悲嘯・悲傷・悲色・悲辛・悲声悲悽・悲惜・悲戚・悲切・悲楚・悲壮・悲愴・悲惻・悲・悲・悲怛・悲悵・悲腸・悲調・悲痛・悲・悲怒悲悼・悲慟・悲動・悲悩・悲訃・悲風・悲憤・悲慕・悲報・悲懣・悲鳴・悲栗・悲涼・悲涙・悲恋・悲
[下接語]
自悲・慈悲・酒悲・春悲・所悲・傷悲・清悲・積悲・楚悲・長悲・風悲・幽悲

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【慈悲】より

…サンスクリットでマイトリーmaitrīあるいはカルナーkaruṇāという。慈と悲と区別していう場合は慈がマイトリー,悲がカルナーに相当する。慈は人びとに楽を与えること,悲は人びとの苦を抜いてあげることをいう。…

※「悲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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