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意見封事(読み)いけんふうじ

世界大百科事典 第2版の解説

いけんふうじ【意見封事】

律令制下で,政治上の意見を徴する詔に応じて,官人たちが封進した奏状。古代中国では《漢書》宣帝紀に〈群臣をして封事を奏するを得せしめ,以て下情を知る〉と初めて見える。日本では唐令を基にして作られた大宝令(701成立)の中に,意見を述べようとする者は,密封して上進せよ,その意見は少納言から天皇に奏聞するが,公正を期するために開封してはならない,と明文化されている。その具体的な規定は平安中期の《新儀式》《西宮記》等に詳しく見える。

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大辞林 第三版の解説

いけんふうじ【意見封事】

古代、律令官僚が天皇の命により、密封して提出した政治上の意見書。封事。三善清行の「意見封事十二箇条」や、菅原文時の「意見封事三箇条」が有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

意見封事
いけんふうじ

奈良・平安時代に国家の重要な政策について、天皇が勅旨をもって臣下の意見を求めたのに対して、密封して奉った意見書。わが国における淵源(えんげん)は646年(大化2)の鐘匱(しょうき)の制にあり、天武(てんむ)朝にはすでに行われていたが、令制(りょうせい)では公式(くしき)令の規定に基づいてしばしば意見が奉られ、三善清行(みよしきよゆき)の「意見十二箇条」、菅原文時(すがわらのふみとき)の「封事三箇条」はとくに有名。しかし村上(むらかみ)天皇崩御(967)を境として有名無実化した。[福井俊彦]
『古代学協会編『延喜天暦時代の研究』(1969・吉川弘文館)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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