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水銀中毒(読み)すいぎんちゅうどく(英語表記)mercury poisoning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水銀中毒
すいぎんちゅうどく
mercury poisoning

水銀や水銀化合物による中毒水銀鉱山,計器工場やアマルガム工場などで,粘膜,皮膚に変化が顕著に現れ,やがて潰瘍化し,ときとして腎疾患に発展して致命的になるものが知られていた。しかし,熊本県水俣湾でとれた魚介類を食べた人に発生した水俣病,さらに新潟県阿賀野川流域に発生した第2水俣病の報告以来,各種生物,ことに人体内部に蓄積することによって発生する,有機水銀による慢性中毒が新たに注目を浴びるようになった。有機水銀中毒は神経,脳障害が中心で,手足の震え,手足や口のまわりのしびれ,歩行困難,めまい,難聴や,視野狭窄,言語障害などの症状を示し,重症では死にいたる。

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百科事典マイペディアの解説

水銀中毒【すいぎんちゅうどく】

水銀,または水銀化合物による中毒。慢性と急性があり,急性では,昇汞(しょうこう)中毒が多い。慢性中毒は,工業的に水銀蒸気を吸う場合などに起こる。口腔炎,歯牙の脱落,腹痛,貧血,やせ,神経過敏,振顫(しんせん)を伴う顕著な運動失調や躁狂(そうきょう)発作を起こし,尿中や毛髪から水銀が検出される。ヨウ化カリウムにより治療する。近年,工場廃水中の水銀や農薬の有機水銀剤(特にアルキル水銀)による中毒が問題になっている。→水俣(みなまた)病
→関連項目アマゾン水俣病水銀水銀電池

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大辞林 第三版の解説

すいぎんちゅうどく【水銀中毒】

無機または有機水銀化合物による中毒。急性中毒は昇汞しようこう・シアン汞など水に溶ける水銀塩を飲んで起きることが多く、慢性中毒は職業で水銀を取り扱う者などに見られ、口内炎・手足の震え・言語障害などが起こる。 → 水俣病みなまたびよう

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世界大百科事典内の水銀中毒の言及

【水銀】より

…化合物は殺菌剤,殺虫剤として,また有機水銀は利尿剤,梅毒の治療薬としてもかつては使われた。
[水銀中毒]
 水銀は単体でも化合物でも,ものによっては,消化管や皮膚,気道を通して吸収され,肝臓,腎臓,脾臓,骨などに蓄積されて水銀中毒をひき起こす。水銀中毒は無機水銀中毒と有機水銀中毒の二つに大別される。…

※「水銀中毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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