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所従 しょじゅう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

所従
しょじゅう

中世の私的隷属民。下人と同様に,主人に人格的,身分的に隷属し,農耕,家内労働など雑役に駆使された。「地頭の所従」「百姓の下人」と併称されることもある。相続,売買などの対象とされ,その階級的本質をめぐって,奴隷か農奴か,議論が分れている。

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デジタル大辞泉の解説

しょ‐じゅう【所従】

家来。従者。
「大国あまた給はって、子息―朝恩にほこれり」〈平家・一〉
中世、主人に隷属し、労働や雑役に従った下級の従者。下人。
「この十余年妻子、―餓死させぬ」〈平治・中〉

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世界大百科事典 第2版の解説

しょじゅう【所従】

平安時代後期~室町時代の身分呼称の一つ。奈良時代家人(けにん)に系譜を引くと言われる隷属民。寺僧,貴族,武士,上層百姓に従属して賦役雑事に従事した。所領,家屋,牛馬等と同様に財産の一つとして譲与,売買の対象となった。反面,自立農民としての性格ももち,主人より土地を給付されて農業に従事する者もあった。訴訟に際しては主人に従って,あるいは主人の代りに出廷したり,時には主人とともに原告の一人となったりすることさえあった。

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大辞林 第三版の解説

しょじゅう【所従】

従うこと。 「其の-の大臣の類幾いくばくぞ/今昔 3
家来。従者。 「子息-朝恩にほこれり/平家 1
中世、特定の主に隷属して使われた身分。また、その人。下人。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

所従
しょじゅう

中世の隷属身分の呼称。「従者」と同じく「従う所の者」という意味である。女性の場合「従女」などとよばれることもある。鎌倉幕府法では、地頭に隷属している者を「所従」、一般百姓に隷属している者を「下人(げにん)」と区別して用いた場合もあるが、しばしば同一の社会的存在が両呼称でよばれており、一般的には「所従」は「下人」と同じく相伝・売買の対象となる奴隷身分とみてよいであろう。ただ家族をなし自己経営をもつ者もおり、そのような者は、実態は農奴であるとみなす説がある。労働力の用途は、貴人の伴(とも)や雑用、武士の従者や一般農民の農業労働や雑用など、主人の社会的性格と用途に応じ多様である。なお、「下人」の呼称は近世以後もかなり残るのに対し、「所従」の語のほうはあまり使われなくなる。[磯貝富士男]
『安良城盛昭著『増補幕藩体制社会の成立と構造』(1964・御茶の水書房) ▽大山喬平著『日本中世農村史の研究』(1978・岩波書店)』

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世界大百科事典内の所従の言及

【平民】より

…また公民の籍帳から外れた浮浪人も平民とはみなされなかったが,浮浪帳に編付され調庸を負担している浮浪人は,弘仁年間(810‐824)の太政官符により水旱不熟の年には平民に準じて調庸が免除されることになった。やがて籍帳による支配の崩壊にともなって公民と浪人の区別がなくなり,公田を請け負って経営する大小の田堵(たと)百姓らが一般に公民,平民と呼ばれるに至り,荘民・寄人(よりうど)や下人(げにん)・所従(しよじゆう)との区別が生まれてくる。寛徳・延久の荘園整理令(1045,69)は公民の荘民化について,〈平民おのれを顧みる者〉とか〈恣(ほしいまま)に平民を駈(か)り〉と述べ,また荘園側も〈平民に準じて方々色々の雑役を充て責める〉,荘民は〈平民公田の負名ではない〉と反論したことにみられるように,当時の平民は荘民と区別された公民を意味した。…

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