新市(読み)しんいち

精選版 日本国語大辞典 「新市」の意味・読み・例文・類語

しん‐いち【新市】

〘名〙 新しく開かれた市場
※虎明本狂言・牛馬(室町末‐近世初)「牛馬の新市をたてさせられて御ざる」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「新市」の意味・わかりやすい解説

新市
しんいち

広島県東部、福山市北部の地区。旧芦品(あしな)郡新市町。1907年(明治40)町制施行。1955年(昭和30)常金丸(つねかねまる)、戸手(とで)、網引(あびき)の3村と合併。1959年藤尾村の一部を編入。2003年(平成15)内海(うつみ)町とともに福山市に編入する。JR福塩(ふくえん)線、国道486号が通じる。区域南部を東流する芦田(あしだ)川とそれに合流する神谷(かや)川の流域からなる。江戸時代から始まった備後絣(びんごかすり)の産地で、現在も繊維工業が盛ん。しんいち歴史民俗博物館で、備後絣の歴史や技術の紹介を行っている。宮内(みやうち)の吉備津神社(きびつじんじゃ)は備後一宮(いちのみや)で、本殿は国指定重要文化財。また鎌倉時代の豪族桜山茲俊(さくらやまこれとし)挙兵伝説地として国の史跡に指定されている。大山公園はサクラの名所。宮脇(みやわき)石器時代遺跡、神谷川弥生(やよい)式遺跡などは県指定史跡。

[北川建次]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新市」の意味・わかりやすい解説

新市
しんいち

広島県南東部,芦田川の中流域にある地域。旧町名。 1907年町制。 1955年常金丸,戸手,網引の3村と合体。 1959年藤尾村の一部を編入。 2003年福山市に編入。地域は芦田川と支流の神谷川流域の沖積地およびその背後の吉備高原上に広がる。農業は米作が主。織物縫製工業が行なわれ備後機業地の一角を占めている。備後絣は有名。宮内には,備後国一宮として知られる吉備津神社,桜山茲俊挙兵伝説地 (史跡) がある。中心市街地新市は地域南端にあり,JR福塩線,国道 486号線が東西に通じる。

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改訂新版 世界大百科事典 「新市」の意味・わかりやすい解説

新市 (しんいち)

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「新市」の解説

新市
しんいち

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
寛文2.5(江戸・古伝内芝居)

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世界大百科事典(旧版)内の新市の言及

【高野[町]】より

…北部には中国山地脊梁部の標高1000m級の山が連なり,中央部を神野瀬(かんのせ)川が西流する。中心集落の新市(しんいち)は近世以降雲伯路と出雲路が交わる宿駅として栄えた。神野瀬川上流域は広島藩の鉄山に指定され,鉄穴流(かんなながし)が行われていた。…

※「新市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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