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新生活運動 しんせいかつうんどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新生活運動
しんせいかつうんどう

(1) 1955年鳩山首相が提唱した,みずから創意と良識による日常生活向上運動。 56年には財団法人新生活運動協会が設立され,各都道府県に支部をおき,より民主的,合理的,文化的な生活を実現することを目的としている。 1960年代以降,コミュニティーづくりや生活学校などの地域住民の主体的運動形式の方向に重点がおかれている。 (2) 1934年中国で蒋介石が始めた社会運動。国民生活を規律化,組織化,軍事化して全国の総動員体制を打建てることを目的とした。運動の中核を国民党軍,国民党組織が占めており,中国共産党の浸透を防ぐためのファシズム運動の様相が濃かった。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

新生活運動

敗戦後、全国の婦人会青年団冠婚葬祭簡素化や封建的因習打破、衣食住合理化に取り組んだ。鳩山一郎内閣はこの動きを国家再建につなげようと1955年、「新生活運動」を提唱。しかし高度経済成長に伴い「消費は美徳」となる中、運動は姿を消した。県企画調整部は「自治体が中心となった新生活運動は把握していない」とする。一部地域では「香典返しなし」「花輪ポスター(紙花)掲示」などが慣習として続けられている。

(2009-06-22 朝日新聞 朝刊 福島中会 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

しんせいかつ‐うんどう〔シンセイクワツ‐〕【新生活運動】

虚礼などを廃止して、生活を合理化、近代化しようとする社会運動。
中国で、1934年に蒋介石が提唱した精神運動。儒教理念に基づく国家総動員体制をめざすファシズム運動だった。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんせいかつうんどう【新生活運動 Xīn shēng huó yùn dòng】

1930年代に中国で蔣介石が開始した生活様式と社会倫理の改進運動。1934年2月の江西省南昌における蔣介石の〈新生活運動之要義〉という演説に始まり,江西省から急速に全国に拡大した。その内容は,中国人の社会生活に欠けている礼義・廉恥の復興を中心題目とし,日常の生活規律の遵守,清潔の保持など具体的な生活標語を含んでいた。この運動が提唱されたのは,工業化・近代化の相対的遅れにより,半植民地的な市場・経済体制を強いられ,諸個人や諸勢力が私的利害のみを追求して,人々の社会関係が,むき出しの力関係・階級関係として現れざるをえないという背景の事情があった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

新生活運動
しんせいかつうんどう

中国で蒋介石(しょうかいせき/チヤンチエシー)によって1934年に提唱された国家総動員のための精神運動。世界的なファシズムの風潮と、国共内戦の第五次江西ソビエト包囲攻撃の最中のもので、きわめて政治的な色彩を帯びていた。古典的な礼、義、廉、恥を理念とし、生活を整斉、清潔、簡単、素朴、迅速、確実にすべしというもの。識字運動の面でいくつかの成果を収めたほかは、一時的な呼びかけに終わった。[加藤祐三]
『大塚令三編著『支那の新生活運動』(1942・敏傍書房)』

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