新羅明神(読み)シンラミョウジン

デジタル大辞泉 「新羅明神」の意味・読み・例文・類語

しんら‐みょうじん〔‐ミヤウジン〕【新羅明神】

園城寺おんじょうじ鎮守神新羅善神堂に祭られている。広義には新羅国の神の意。

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精選版 日本国語大辞典 「新羅明神」の意味・読み・例文・類語

しんら‐みょうじん‥ミャウジン【新羅明神】

  1. 滋賀県大津市にある園城寺三井寺)の守護神。新羅大明神。新羅善神。
    1. [初出の実例]「新羅明神御歌 唐船に乗まもりにとこしかひは有りける物をここのとまりに有りける物を」(出典:袋草紙(1157‐59頃)上)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「新羅明神」の意味・わかりやすい解説

新羅明神
しんらみょうじん

園城寺(おんじょうじ)(三井寺(みいでら))の鎮守神。新羅善神(ぜんしん)ともいう。園城寺の開山、智証(ちしょう)大師円珍(えんちん)が唐からの帰途、船中に老翁が現れ、我は新羅明神である、円珍のために仏法を守護すると誓った。のち、円珍が園城寺を創(はじ)めたとき、ふたたび新羅明神が現れてその事業を教導し、以後、寺の北野に住んだと伝える。現在、園城寺の境内、北野に所在の新羅善神堂(国宝)には、円珍が船中で感得したという老体の新羅明神を安置する。檜(ひのき)材、一木造(いちぼくづくり)の神像で、高さ78センチメートル、平安時代の作で、国宝に指定されている。

三橋 健]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新羅明神」の意味・わかりやすい解説

新羅明神
しんらみょうじん

滋賀県園城寺 (三井寺) の守護神の一つ。元来はこの地方地主神であったといわれるが,智証大師円珍が唐から帰国のとき船首に出現した一老翁がみずから新羅国明神と称し,仏法を日本に垂迹すべしと命じたのによるとされる。大津市別所の新羅善神堂がそれであり,神体蕃神またはスサノオノミコトという。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「新羅明神」の解説

新羅明神 しんらみょうじん

仏教の守護神。
園城(おんじょう)寺など天台寺門で伽藍(がらん)鎮護,護法の神としてまつられる。円珍が唐(中国)から勧請(かんじょう)した新羅(しらぎ)系の土俗神とつたえる。一方,比叡(ひえい)山では円仁が勧請した同種の神を赤山(せきさん)明神としてまつる。

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