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袋草紙 ふくろそうし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

袋草紙
ふくろそうし

平安時代後期の歌学書藤原清輔著。上 (4冊) ,下 (1冊) 2巻から成るが,下巻遺編と呼ばれ,成立や伝来を異にする。両巻ともやや前後して保元年間 (1156~59) に成立。上巻平治1 (59) 年二条天皇に奏覧,その後も数回にわたり増補され,独立して流布した。上巻は歌会作法,『万葉集』以下の撰集歌物語などの概要,歌会や歌人説話,希代の和歌の実例,下巻は歌合の作法や論評などについて記す。広範な資料の集成に基づく詳細な考証は,六条家歌学の神髄を示すものである。

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デジタル大辞泉の解説

ふくろ‐ぞうし〔‐ザウシ〕【袋草紙/袋草子】

袋綴(ふくろと)じにした冊子。
[補説]書名別項。→袋草紙

ふくろぞうし【袋草紙】[書名]

《「ふくろそうし」とも》平安後期の歌学書。2巻。藤原清輔著。平治元年(1159)までに成立。歌会の作法、歌人の逸話などを集成したもの。

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百科事典マイペディアの解説

袋草紙【ふくろぞうし】

平安末期の歌学書。藤原清輔著。一般に〈袋草紙〉と称する上巻と,〈和歌合次第〉〈袋草紙遺編〉と称する下巻がある。上巻は1157年―1158年頃に成り,続いて下巻が成立。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふくろぞうし【袋草紙】

平安末期の歌論藤原清輔著。上下2巻。上巻は1157‐58年(保元2‐3)に成立,59年(平治1)二条天皇に奏覧され,下巻(和歌合次第,袋草紙遺編とも)も59年までに成立。上巻は歌会の作法,雑談(和歌説話)など,下巻は歌合の作法,判詞などについて記す。六条家の代表的歌論である。また,雑談の部分が《十訓抄》の資料になったり,《清輔雑談集》として刊行されるなど,説話集としても広く読まれた。【赤瀬 知子】

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大辞林 第三版の解説

ふくろそうし【袋草紙】

歌学書。四巻。藤原清輔著。1159年以前の成立、のち増補。歌会の諸作法、撰集の故実、歌人の逸話などを文献を引用しながら考証的に記す。続編「袋草紙遺編」一巻がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

袋草紙
ふくろぞうし

平安後期の歌学書。著者は藤原清輔(きよすけ)。「袋草紙」と通称される上巻と、「和歌合(あわせ)次第」または「袋草紙遺編」と称される下巻がある。成立は、上巻が1157年(保元2)か翌58年、引き続き下巻が成った。内容は、上巻が和歌会における細かな作法や故実、『万葉集』以下歴代の勅撰(ちょくせん)集の諸事情や問題点の紹介、歌人の逸話を収める「雑談」、神仏の歌や誦文(しょうもん)歌を集める「希代(きたい)和歌」からなる。下巻は、歌合(うたあわせ)の進行や撰者・判者の故実を論ずる「和歌合次第」、歌合における難陳(なんちん)・難判の例をあげる「古今歌合難」、和歌に対する非難の先例を集めた「故人和歌難」からなる。貴重な和歌研究資料であり、和歌説話集の先駆けともなり、和歌故実の百科全書といえよう。[藤岡忠美]
『小沢正夫他校注『袋草紙注釈』上下(1976・塙書房) ▽藤岡忠美他著『袋草紙考証 歌学篇』(1983・和泉書院)』

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