精選版 日本国語大辞典 「智」の意味・読み・例文・類語
ち【智】
〘名〙
※懐風藻(751)奉和藤太政佳野之作〈葛井広成〉「開レ仁対二山路一、猟レ智賞二河津一」
※徒然草(1331頃)一六七「我が智をとり出でて人に争ふは、角あるものの角をかたぶけ、牙(きば)あるものの牙をかみ出だすたぐひなり」
② はかりごとをめぐらすこと。〔戦国策‐楚策・懐王〕
③ (jñāna の訳語) 仏語。一切の事象や道理に対して的確な判断を下し、心中の惑いを絶つはたらき。慧(え)(prajñā の訳語)と合して智慧ともいう。そのはたらきの上から、二智、三智、四智など、種々の智が説かれる。
※観智院本三宝絵(984)上「喩ひ智有れども若し禅定无(な)ければ、其の心閑まらずして」
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