(読み)チ

デジタル大辞泉 「知」の意味・読み・例文・類語

ち【知】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]しる
学習漢字]2年
物事の本質をしる。対象を心に感じ取る。「知覚知識知命感知察知周知熟知承知認知未知予知
しらせる。「下知げじ・げち告知通知報知
相手を理解し、つきあう。しりあい。「知音ちいん知己ちき知遇知人知友旧知辱知
物事を見抜く力がある。理解する能力。ちえ。「知恵知者知能知略英知奸知かんち機知故知才知人知世知頓知とんち無知理知良知
取りしきる。つかさどる。「知県知事
[名のり]あき・あきら・おき・かず・さと・さとし・さとる・ちか・つぐ・とし・とも・のり・はる
難読知客しか不知火しらぬい

ち【知/×智】

物事を認識したり判断したりする能力。知恵。「―・情・意」
(智)《〈梵〉jñānaまたは、梵prajñāの訳》仏語。事物や道理を識知・判断・推理する精神作用。また、真理を観ずるところの智慧や、悟りの意にも用いる。
[類語]知識認識知性理性理知知恵インテリジェンス人知衆知全知奇知才知悟性故知英知

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「知」の意味・読み・例文・類語

ち【知】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事物を認識し、是非・善悪を判断する能力。智。⇔
    1. [初出の実例]「位のたかからぬをなげかざれ、ちのひろからぬをばなげくべし」(出典:曾我物語(南北朝頃)七)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞下〕
  3. 知りあい。なじみ。ちかづき。〔春秋左伝‐昭公二八年〕
  4. その人となりを認められて厚く遇されること。知遇。〔岑参‐北庭西郊候封大夫受降回軍献上詩〕

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普及版 字通 「知」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音]
[字訓] しる・さとる・つかさどる

[説文解字]

[字形] 会意
矢(し)+口。矢には矢誓の意があり、誓約のときに用いた。口は祝詞を収める器の(さい)。神かけて誓うことで、これによって相互の意思を確認する意である。〔説文〕五下に「詞なり」、また智字条四上に「る詞なり」とあり、〔段注〕に知・智は同訓であるべきであるという。智は知に更にその誓書を加えた字である。〔玉〕に「(し)るなり、覺(さと)るなり」と訓するのは、動詞とする意であろう。〔左伝、襄二十六年〕「子、其れ將(まさ)にを知らんとす」は司る意。知事・知県のように用いる。

[訓義]
1. しる、あきらかにしる。
2. さとる、みわける、わかる。
3. つかさどる、おさめる、しらせる、したしむ。
4. ききしる、おぼえる。
5. ちえ、ちしき。
6. しりあい。

[古辞書の訓]
名義抄〕知 シル・トモニ/不知 イサ 〔字鏡集〕知 サトリ・ナラフ・トモガラ・イカンデ・トモ・シル・サトル

[声系]
〔説文〕に知声として智、また智(ち)声として四字を収める。知・智tieは同声。知は動詞的に用いる。語彙は智字条参照。

[熟語]
知音・知印・知院・知雨・知我・知会・知解・知覚・知感知己・知幾・知旧・知暁・知遇・知慧・知契・知計・知見・知権・知言・知故知更・知巧知交知行・知詐・知士・知止・知事・知識・知悉・知者・知照知新・知人・知性・知政・知足・知待・知通・知徹知道・知能・知非・知否・知微・知変・知弁知名・知命・知友・知遊・知略・知慮・知了知力・知類
[下接語]
知・英知・叡知・覚知・奸知・姦知・関知・機知・久知・旧知・慧知・見知・賢知・故知・巧知・後知・狡知・告知・困知・才知・察知・四知・至知・識知・周知・習知・熟知・承知・上知・辱知・真知・神知・新知・世知・生知・聖知・精知・先知・浅知・相知・存知・探知・致知・通知・独知・頓知・認知・不知・聞知・弁知・報知・未知・無知・明知・予知・理知・良知・領知

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動植物名よみかた辞典 普及版 「知」の解説

知 (チ)

植物。茅の別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【知識】より

…知識とは,さしあたっていえば,人間のいとなみのうち,ものを知る活動一般の,とりわけ獲得された成果の側面をいう語にほかならない。〈しる〉ことは,元来〈領(し)る〉こと,すなわち支配しみずからのものとすることに通じ,漢字の〈知〉もまた,ものごとのありようを〈矢〉のように端的に〈口〉でもって言いあらわすことを意味するという。…

※「知」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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