来栖三郎(読み)クルスサブロウ

デジタル大辞泉 「来栖三郎」の意味・読み・例文・類語

くるす‐さぶろう〔‐サブラウ〕【来栖三郎】

[1886~1954]外交官神奈川の生まれ。駐ドイツ大使として日独伊三国同盟を成立させ、太平洋戦争直前には、特派大使として対米交渉を行った。

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20世紀日本人名事典 「来栖三郎」の解説

来栖 三郎
クルス サブロウ

昭和・平成期の民法学者 東京大学名誉教授。



生年
明治45(1912)年1月1日

没年
平成10(1998)年10月1日

出生地
台湾

出身地
茨城県

学歴〔年〕
東京帝国大学法学部法律学科〔昭和11年〕卒

学位〔年〕
法学博士

経歴
穂積重遠に学び、昭和22年東京大学法学部教授に就任、47年退官後著作専念。共同相続財産に関する研究を発表し、財産法と家族法の関連についての研究、戦後の民法改正に寄与した。27年法の解釈の客観性についての問題提起を行い、民法学界のみならず、法学界全体に法の解釈論争を巻き起こすきっかけとなった。著書に「家族法相続法講和」「契約法」など。


来栖 三郎
クルス サブロウ

昭和期の外交官 元・駐米特命全権大使。



生年
明治19(1886)年3月6日

没年
昭和29(1954)年4月7日

出生地
神奈川県横浜市

学歴〔年〕
東京高商(現・一橋大学)領事科〔明治42年〕卒

経歴
外交官試験に合格し、明治43年外務省入省。漢口、ホノルルニューヨークシカゴ、サンチャゴ、ローマハンブルクなどに在勤し、昭和11年駐ベルギー大使、14年駐ドイツ大使となる。15年日独伊三国同盟に調印。16年2月帰国。同年11月から駐米特命全権大使として野村吉三郎大使を補佐して日米交渉難局に当ったが、開戦を避けることはできず、開戦後交換船で帰国。20年退官、22〜26年公職追放。著書に「泡沫の三十五年」「日米外交秘話」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

百科事典マイペディア 「来栖三郎」の意味・わかりやすい解説

来栖三郎【くるすさぶろう】

外交官。横浜市出身。東京高商卒。1940年駐独大使として日独伊三国同盟に調印。1941年10月,特派大使として米国に派遣され,野村吉三郎駐米大使とともに太平洋戦争開戦まで対米交渉に当たった。戦後公職追放,1952年解除。
→関連項目真珠湾攻撃

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「来栖三郎」の解説

来栖三郎(1) くるす-さぶろう

1886-1954 大正-昭和時代前期の外交官。
明治19年3月6日生まれ。来栖壮兵衛の3男。外務省にはいり,ベルギー大使などをへて昭和14年ドイツ大使となる。翌年,日独伊三国同盟条約に調印。16年特派全権大使としてアメリカにわたり,日米交渉中の野村吉三郎大使を補佐した。昭和29年4月7日死去。68歳。神奈川県出身。東京高商(現一橋大)卒。著作に「日米外交秘話」など。

来栖三郎(2) くるす-さぶろう

1912-1998 昭和-平成時代の法学者。
明治45年1月1日台湾生まれ。昭和23年東大教授。相続法,契約法の実証的研究で知られた。学士院会員。平成10年10月1日死去。86歳。40年以上にわたってフィクション(擬制)の研究をつづけ,その成果「法とフィクション」が死後刊行された。東京帝大卒。著作はほかに「契約法」など。

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旺文社日本史事典 三訂版 「来栖三郎」の解説

来栖三郎
くるすさぶろう

1886〜1954
昭和期の外交官
神奈川県の生まれ。東京高商(現一橋大学)卒業後,外務省に入る。駐独大使として1940年日独伊三国同盟に調印。'41年11月には東条英機内閣の東郷外相により日米交渉を進めていた野村吉三郎大使の補佐に当たる特派大使に任ぜられて渡米し,開戦まで交渉を継続させた。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

367日誕生日大事典 「来栖三郎」の解説

来栖 三郎 (くるす さぶろう)

生年月日:1912年1月1日
昭和時代;平成時代の法学者。東京大学教授
1998年没

来栖 三郎 (くるす さぶろう)

生年月日:1886年3月6日
昭和時代の外交官。駐ドイツ大使
1954年没

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