松苧神社(読み)まつおじんじや

日本歴史地名大系 「松苧神社」の解説

松苧神社
まつおじんじや

[現在地名]松代犬伏 松苧山

犬伏いぬぶせ集落北方の松苧山頂に奥院がある。奥院へは犬伏城跡よりはらい川を渡って急峻な山道が通じる。途中に中院があったが、昭和二〇年(一九四五)豪雪により倒壊。里宮は現在、諏訪社と合祀して四海しぶみ神社となる。祭神は奴奈川姫命で松之山郷六六ヵ村の総鎮守であった。慶長四年(一五九九)の記録と伝える由緒御神号書上帳(宮沢正臣氏蔵)によれば大同二年(八〇七)坂上田村麻呂により社殿の建替えが行われたという。文治年間(一一八五―九〇)大和国長谷寺の泰山が三十二神を勧請して中院を建立し、女人参詣を許し、奥院への参詣は禁じたという。


松苧神社
まつおじんじや

[現在地名]津南町三箇 鹿渡

鹿渡しかわたりの後方山上にある。祭神は大山祇神・高皇産霊神・素盞男命。もと松苧神社で、明治四一年(一九〇八)矢放やはなち社・荒神社を合祀。松苧神社の神体は長さ三寸の銅製インド仏である。「中魚沼郡誌」も「外丸郷土史」も当社を「松尾神社」と記し、姉妹社とされる犬伏いぬぶせ(現東頸城郡松代町)の松苧神社へは、八月一八日の例祭当日に数名の代表者を参拝させたとある。神体も同形であるとする(外丸郷土史)伝承では、京都のある女神が男神の執拗な恋慕を逃れて当地に来て、さらに犬伏に逃れたと伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「松苧神社」の解説

松苧神社

新潟県十日町市にある神社。標高約360mの松苧(まつお)山の山頂に位置する。戦国武将が戦勝を祈願した地で、上杉謙信小刀軍配を奉納したと伝わる。本殿は国の重要文化財に指定されている。

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世界大百科事典(旧版)内の松苧神社の言及

【松代[町]】より

…1974年からは上越線六日町と信越本線犀潟を結ぶ北越急行ほくほく線が97年開通し,松代駅がある。犬伏近くにある松苧(まつお)神社は旧松之山郷66ヵ村の総鎮守で,社殿は重要文化財。【佐藤 裕治】。…

※「松苧神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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