陸軍軍人(大将)、陸軍大臣。明治18年1月21日岩手県に生まれる。陸軍士官学校、陸軍大学校卒業。参謀本部員のあと北京(ペキン)公使館付陸軍武官本庄繁(ほんじょうしげる)の補佐官となる。本庄が関東軍司令官になるとその下で高級参謀、奉天(ほうてん)特務機関長に就任し、作戦参謀石原莞爾(いしわらかんじ)とともに1931年(昭和6)満州事変を引き起こし、「満州国」創設後は満州国軍政部最高顧問、関東軍参謀長、師団長を歴任した。この間、「満州国」を「五族協和」「王道楽土」にすると主張し、満州拓殖株式会社を設立して、20年間に100万戸、500万人という移民計画を推進し、これを「日本民族の大陸移動」と名づけた。1938年(昭和13)5月、第一次近衛文麿(このえふみまろ)内閣の改造で陸相として入閣、国家総動員法の追加発動、満州産業五か年計画の実施に努め、平沼騏一郎(ひらぬまきいちろう)内閣にも留任して、汪兆銘(おうちょうめい)政権工作を推進し、三国同盟問題で強硬態度を示した。のち朝鮮軍司令官、第七方面軍司令官となる。極東国際軍事裁判でA級戦犯として、1948年(昭和23)12月23日絞首刑に処せられた。
[佐々木隆爾]
『『秘録 板垣征四郎』(1967・同書刊行会)』
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大正・昭和期の陸軍大将 陸相。
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昭和期の陸軍軍人。岩手県生れ。陸軍士官学校卒(16期)。少尉で日露戦争に参戦,歩兵第47連隊長,参謀本部支那課勤務などを経て1929年以後関東軍高級参謀として石原莞爾らとともに満州事変,満州国創設の主謀者の一人となり,満州国執政顧問,同軍政部最高顧問などを歴任。36年関東軍総参謀長となり,満州国に隣接する華北五省(河北,山東,山西,チャハル,綏遠)を日本支配下におく,いわゆる華北工作,同じく内蒙工作などを推進した。日中戦争の拡大にともない,ソ連への対応準備のため,石原らとともに〈不拡大派〉とみられて38年第1次近衛文麿内閣の陸相となったが,拡大をとどめることはできなかった。41年陸軍大将。敗戦後A級戦犯として処刑された。
執筆者:雨宮 昭一
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1885.1.21~1948.12.23
大正・昭和期の軍人。陸軍大将。岩手県出身。陸軍士官学校(16期)・陸軍大学校卒。参謀本部部員・北京公使館付武官補佐官などを歴任。中国通として知られる。1929年(昭和4)関東軍高級参謀となり,石原莞爾(かんじ)とともに満州事変をおこす。満州国執政顧問・関東軍参謀副長などをへて,38年近衛内閣の陸相に就任,ついで支那派遣軍総参謀長・朝鮮軍司令官となる。第2次大戦後,A級戦犯となり刑死。
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…講演会や出版活動を通して小学校教員や学生などへの働きかけも行われたが,活動の力点は,大川の古くからの人脈を利用して陸軍中央,とりわけ参謀本部の中堅将校への働きかけにおかれた。この結果,板垣征四郎,橋本欣五郎,花谷正らが講演や寄稿の形で参加したり,多くの青年将校が《日本》の読者となるなど,陸軍内に一定の思想的影響力をもつことができた。31年の全日本愛国者共同闘争協議会の結成に狩野が積極的な役割を果たしたりしたが,32年大川が神武会を新たに結成したのに伴い解消した。…
…1928年の張作霖爆殺事件は武力による満蒙占領を企てた軍人の陰謀であった。その後関東軍は板垣征四郎,石原莞爾(かんじ)両参謀を中心に満蒙領有計画を練り上げ,31年9月謀略によって満州侵略を開始した。軍中央部は直ちに関東軍の行動を追認したが,満蒙領有案には反対したため,関東軍は満州建国に方針を転換した。…
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年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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