出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
…このことから,後年,近代の文学史家デ・サンクティスは《デカメロン》を〈人曲〉と呼び,現代の研究家ブランカは〈十日百話〉の散文中に埋めこまれた夥しい11音節の韻律を取り出して,これを〈商人の叙事詩〉と名づけ,物語の基盤に〈愛〉〈運〉〈才〉があることを指摘した。 《デカメロン》は枠物語の形式をとり,個々の地の文章の枠のなかに,ペストの難を逃れて語りあう男女10人の〈小話〉が組み込まれている。このようなボッカッチョの手法は,一方にF.サッケッティ,M.バンデロ,G.B.ジラルディなどの短編物語の系譜を生みだし(後の2者の〈小話〉から想を得てシェークスピアが《ロミオとジュリエット》や《オセロー》を書いたことは周知のとおりである),他方にG.F.ストラパローラの《楽しき夜ごと》(1550‐53),G.バジーレの《ペンタメロン》(1634‐36)など,枠物語による民話文学を生みだした。…
※「枠物語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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