森茂好(読み)モリ シゲヨシ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「森茂好」の解説

森 茂好
モリ シゲヨシ


職業
能楽師(下掛宝生ワキ方)

肩書
重要無形文化財保持者(能ワキ方)〔昭和61年〕

生年月日
大正5年 12月14日

出生地
東京市 根岸(東京都 台東区)

学歴
専修商中退

経歴
父はワキ方宝生流宗家・宝生新母方の籍に入り森姓で育つ。幼い頃から父に師事し、昭和6年15歳の時、「春日竜神」のワキヅレ初舞台。16年「道成寺」を初演。18年陸軍に入隊し、中国へ出征。21年中国から復員。25年「張良」を初演。40年日本能楽会会員。同年観世流アテネ公演東京能楽団として、ヨーロッパ公演に参加、以後、たびたび外国公演に参加。52年東京芸術大学講師に就任。格調の高い芸風と朗々とした謡でワキ方の第一人者として評価が高く、61年人間国宝に認定される。代表作に「船弁慶」「春栄」「乱 置壺」「巴」「俊寛」など。

所属団体
日本能楽会(常務理事)

受賞
芸術選奨文部大臣賞〔昭和56年〕 紫綬褒章〔昭和58年〕,勲四等旭日小綬章〔平成1年〕 芸術祭賞奨励賞〔昭和30年 34年〕,法政大学観世寿夫記念能楽賞〔昭和56年〕

没年月日
平成3年 2月7日 (1991年)

家族
父=宝生 新

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「森茂好」の解説

森 茂好
モリ シゲヨシ

昭和期の能楽師(下掛宝生流ワキ方)



生年
大正5(1916)年12月14日

没年
平成3(1991)年2月7日

出生地
東京

学歴〔年〕
専修商業中退

主な受賞名〔年〕
芸術祭賞奨励賞〔昭和30年 34年〕,芸術選奨文部大臣賞〔昭和56年〕,法政大学観世寿夫記念能楽賞〔昭和56年〕,紫綬褒章〔昭和58年〕,勲四等旭日小綬章〔平成1年〕

経歴
幼い頃から父に師事し、昭和6年15歳の時「春日龍神」のワキツレで初舞台。代表作に「安宅」「江口」「実盛」など。ワキ方の第一人者として、美しい舞台、名調子の謡で知られた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「森茂好」の意味・わかりやすい解説

森茂好
もりしげよし

[生]1916.12.14. 東京,東京
[没]1991.2.7. 東京,世田谷
宝生流ワキ方の能楽師。宝生新実子(二男)。母方の籍に入り,森姓で育つ。1931年『春日龍神』のワキヅレで初舞台。1941年『道成寺』,1948年『張良』を初演。1955年『国栖(くず)』『楊貴妃』で,1961年『攝待』で芸術祭賞奨励賞。1981年度芸術選奨文部大臣賞。1983年紫綬褒章。1986年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。長男に森常好,義兄に宝生弥一,弟に宝生哲がいる。(→

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「森茂好」の解説

森茂好 もり-しげよし

1916-1991 昭和時代の能楽師。
大正5年12月14日生まれ。宝生新(ほうしょう-しん)の次男。宝生流ワキ方。昭和6年「春日竜神」のワキツレで初舞台。57年「江口」で芸術選奨をうけ,61年人間国宝。平成3年2月7日死去。74歳。東京出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の森茂好の言及

【宝生流】より

…芸術院会員。人間国宝),森茂好(1916‐91。新の実子)らがいる。…

※「森茂好」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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