六訂版 家庭医学大全科 「構音障害、発声障害」の解説
構音障害、発声障害
こうおんしょうがい、はっせいしょうがい
Dysarthria, Dysphonia
(のどの病気)
発声と構音
発声は「声を生成する」ことで、肺から吐き出される空気の流れ(
この喉頭でつくられた音声を元にして、それより上方にあるさまざまな器官(構音器官)(図6)により、いわゆる「話し言葉」をつくり出します。これが「構音」動作であり、その障害を「構音障害」といいます。
発声障害
発声障害は、いわゆる声がれなどの「
構音障害
「正確な構音ができない状態」あるいは「語音をつくる過程の障害」が構音障害です。構音の発育は言語の発育の一部となっています。すなわち、幼児期において構音は発達途上にあるため、言語発達に応じた評価が必要です。生後数カ月で
構音障害の原因と分類
構音障害はその原因によって、器質性構音障害、運動障害性構音障害、機能性構音障害に分けられます。
●器質性構音障害
構音器官の形態的障害によるものをいいます。先天性の形態異常としては口蓋に問題がある
●運動障害性構音障害
発声発語に関わる神経や筋肉の病変によって起こる、話し言葉の障害です。脳血管障害や神経筋疾患により起こる
●機能性構音障害
構音器官の形態的異常や、神経系の障害の原因となるものが認められない構音障害と定義されますが、これには構音の
検査と診断
診断としては、言語の検査(表2)、構音器官の形態と機能の評価、鼻咽腔閉鎖機能の検査が必要です。
田山 二朗
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報