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歳役 さいえき sui-i

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歳役
さいえき
sui-i

中国では隋,唐の時代,日本では律令制下に行われた役制の一種。中国では正役 20日で,使役せぬ場合は,庸 (1日絹3尺) を納め,20日以上 30日間の留役をつとめれば租・調も免除された。日本では律令国家が公民に賦課した力役 (庸) で,賦役令によれば,京畿以外の正丁 (21~60歳の男子) は1年に 10日,次丁 (61~65歳の男子と残疾の男子) は5日,食糧自弁で京において労役するという規定であった。

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デジタル大辞泉の解説

さい‐えき【歳役】

律令制で、正丁(せいてい)に年10日間課された労役。さいやく。

さい‐やく【歳役】

さいえき(歳役)

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世界大百科事典 第2版の解説

さいえき【歳役】

日本古代の律令国家でおこなわれた徭役制度。租・調・雑徭(ぞうよう)と並ぶ基本税目の一つである。養老令によると,成人男子の歳役は1年に10日と定められており,国司によって徴発され,中央に送られて造宮や造寺の労役に従事させられた。この間の食料は支給されず,自弁が原則であった。政府が必要とする場合には,留役(りゆうえき)といってさらに30日間使役することが認められていた。留役に対しては食料が支給されるとともに租と調が免除された。

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大辞林 第三版の解説

さいえき【歳役】

律令制下、京畿以外の正丁せいていに課された年10日間(次丁は年5日間)の労役。都で土木事業に使役するためのものであったが、実際には行われず、代わりに庸として布や米で納めた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歳役
さいえき

古代の律令(りつりょう)国家が公民に賦課した徭役(ようえき)の一つ。養老(ようろう)令によると年に10日使役することになっていたが、もし歳役に差点(さてん)(徴発)しない場合は、実役につくかわりに布や米を賦課し、これを庸(よう)と称した。また政府が必要とする場合には、この10日の役のほかに、留役(るえき)といってさらに30日間使役することができたが、その場合には代償として租(そ)と調(ちょう)とが免除された。歳役は、国司の指揮のもとで行われる地方的徭役の雑徭(ぞうよう)と異なり、中央政府の指揮のもとで造宮や造寺にあてられ、往復の食料や10日の就役期間の食料は自弁であった。ただし、大宝(たいほう)令には歳役を実役でとる規定はなく、ただ庸を徴収する規定のみがあったとする見解もある。[長山泰孝]
『長山泰孝著『律令負担体系の研究』(1976・塙書房)』

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世界大百科事典内の歳役の言及

【雇役】より

…飛鳥浄御原令(689施行)では,中央の土木工事に徴発される力役は無償であった。しかし,大宝令(701制定)で新しく中央の力役として規定された年10日間の歳役(さいえき)は,実際にはすべて代納品である庸(よう)布2丈6尺でおさめることにし,必要な力役はの一部を財源として強制的に差発した。これが雇役で,同じ雇傭であっても強制を伴わない和雇(わこ)と区別されている。…

【賦役】より

… すなわち隋・唐の均田制下の人民の負担には,租庸調と雑徭があった(均田法)。このうち庸というのが本来は力役であり,正役または歳役と呼ばれて,年に20日間中央政府の行う土木事業に従事した。これが絹(布帛)で代納されることになったのが庸である。…

【庸】より

…庸は調と一括徴収されたので,多く庸調と連称され,貨幣流通がなお限られ高額取引に多く絹が使われた当代では,諸税の中心的存在であった。租庸調【池田 温】
[日本]
 古代の律令国家の税制の一つに,成人男子を年に10日間徭役する歳役(さいえき)とよばれる制度があったが,実役に就かない場合は代償として布2丈6尺を徴収し,これを庸とよんだ。庸の和訓は〈ちからしろ〉,つまり力役の代りという意味で,歳役を表とすると庸は裏にあたるわけである。…

【徭役】より

…古代の律令制において,成年男子に課せられた強制労働をさす用語。狭義には,歳役(さいえき)(正役)と雑徭(ぞうよう)とをさしたが,歳役は一般には庸で物納されたので,実役である雑徭だけをさす場合もあり,徭役という用語は強制労働の実役をさすことに重点があった。身体障害者(残疾)や父母の喪中の人に対して徭役を免除するという律令の規定も,実役を免除することに主眼があったと考えられる。…

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