(読み)ゴト

デジタル大辞泉 「毎」の意味・読み・例文・類語

ごと【毎】

[接尾](「ごとに」の形で用いられることが多い)名詞動詞連体形などに付いて、その事をするたびに、そのいずれもが、などの意を表す。…のたびに。どの…もみな。「年に」「会う人に」
[類語]毎度毎回毎次都度毎毎毎時毎日日日日毎毎朝毎晩毎夜夜毎夜な夜な毎週毎月月毎毎年年毎年年逐一

まい【毎】[漢字項目]

[音]マイ(呉) [訓]ごと
学習漢字]2年
そのたびごと。「毎回毎号毎週毎食毎度毎日毎年毎晩毎毎
[名のり]かず・つね
[難読]事毎ことごと田毎たごとの月日毎ひごと

まい【毎】

[接頭]繰り返される物事をいう名詞に付いて、そのたびごとの、の意を表す。「時間」「試合」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「毎」の意味・読み・例文・類語

ごって【毎】

  1. 〘 接尾語 〙 ( 「ごと(毎)」の変化したもの )
  2. 名詞に付いて、そのそれぞれについて、の意を表わす。
    1. [初出の実例]「彼方(あなた)の御病気はお客ごってに重うなる」(出典:浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)一)
  3. 名詞に付いて、それを含めて全部の意を表わす。ごと。ぐるみ。
    1. [初出の実例]「手ばかり貸されるもんぢゃアねえ、〈略〉骸(からだ)ごって貸しても能(よ)かんべいかね」(出典:滑稽本・素人狂言紋切形(1814)下)

ごと【毎】

  1. 〘 接尾語 〙 名詞や動詞の連体形などに付いて、連用修飾語となる。助詞「に」を伴うことも多い。その物、またはその動作をするたびに、そのいずれもが、の意を表わす。…はみな。どの…も。…するたびに。
    1. [初出の実例]「本(もと)渠等(ゴト)に 花は咲けども 何とかも 愛(うつく)し妹(いも)が また咲き出こぬ」(出典:日本書紀(720)大化五年三月・歌謡)
    2. 「我朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ、子となり給ふべき人なめり」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))

まい【毎】

  1. 〘 接頭語 〙 日時、また、くり返される物事を表わす名詞の上に付いて、くり返される(一つ一つの)すべての場合の意を表わす。ことごとに。そのたびごとの。
    1. [初出の実例]「四五年間は毎日曜の説教会に出席して居ました」(出典:濁った頭(1911)〈志賀直哉〉一)

ごっとい【毎】

  1. 〘 接尾語 〙 ( 「ごと(毎)」の変化したもの ) 名詞や動詞の連体形などに付いて、「そのそれぞれについて」の意を表わす。ごって。
    1. [初出の実例]「朝毎晩毎などを、朝ごっといばんごっとい」(出典:かた言(1650)三)

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普及版 字通 「毎」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)
人名用漢字 7画

[字音] マイ
[字訓] いそしむ・つねに

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
婦人が祭事のために髪に飾(しんしよく)を加えている形。これに手を加えた形は(敏)、糸飾りをつけると(繁)となる。金文を「いそしむ」意に用いる。〔説文〕一下に「艸(くさ)んにして、上に出づるなり。(てつ)に從ひ、母(ぼ)聲」とするが、草の茂盛をいう字ではない。毎毎(草盛の貌)はもと(まいまい)に作るべき字。また、常に、数(しばしば)の意に用いるのは、引申の義である。

[訓義]
1. いそしむ、すみやか。の初文。
2. つねに、しばしば、そのおりごとに。
3. いえども。
4. 冒と通じ、むさぼる、おかす。

[古辞書の訓]
名義抄 シバシバ・ツネニ・ゴトニ・ムサボル 〔字鏡集〕 イヘドモ・ゴトニ・ムサボル・ツネニ・オノオノ・シバシバ

[声系]
〔説文〕に声として誨・(侮)・(悔)・など十三字を収める。誨(かい)系統の音は、また別に一系をなしている。

[語系]
mu、懋muは声近く、つとめる意。謀miuは神に謀る意で、・懋も神事にいそしむことをいう。(茂)・楙muは茂る意。「原田」のは、その通用義である。

[熟語]
毎回毎句・毎月毎戸毎歳・毎次毎事毎常・毎食毎人・毎生毎旦・毎朝・毎度・毎日・毎年・毎毎毎面・毎夜

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