気候療法(読み)キコウリョウホウ

精選版 日本国語大辞典 「気候療法」の意味・読み・例文・類語

きこう‐りょうほう‥レウハフ【気候療法】

  1. 〘 名詞 〙 気候、風土を利用して病気をなおしたり、軽くすること。肺結核、喘息(ぜんそく)などの胸部疾患、リウマチなどに行なわれる。転地療法。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「気候療法」の意味・わかりやすい解説

気候療法
きこうりょうほう

日常住んでいる土地の気候要素(気温、湿度、降水量、日照時間など)と異なる条件の土地へ転地して生活し、その気候要素の差異を刺激として積極的に病気の治癒促進に役だてたり、治癒へのきっかけとして利用する療法をいう。このときの刺激に対する人体の反応は、主として自律神経系と内分泌系にみられる。

 一般に、高山気候は気象因子の日中変動が大きく、四季による特有な変化もみられ、空気は希薄で乾燥し、紫外線が多いなど、刺激が強いため、病気の回復期に好適とされる。これに対して海浜気候は、暖かで湿度が高く、気温などの気象因子の変動は少なく、変化も緩徐であり、あらゆる病気の治療に適している。

 なお、病気の体に悪影響を及ぼす気候や環境の土地から体によい土地へ転地することによって治癒を促進させる転地療法も、気候療法と同義に使われることがある。病気の治療や研究の目的で使われている人工気候室は、転地せずに気候療法が受けられるもので、人工的に気候要素の一部をつくりだし、これを操作できる装置を備えた設備をいう。

[柳下徳雄]

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百科事典マイペディア 「気候療法」の意味・わかりやすい解説

気候療法【きこうりょうほう】

人体に及ぼす気候の影響を利用する療法。一般に山岳気候は貧血や結核に適し,海岸気候はアレルギー性疾患,リウマチ性疾患,くる病などに適する。気候の刺激性を利用するものなので滲出(しんしゅつ)性肺結核,精神興奮状態には不適。近年は気管支喘息(ぜんそく)などに対する人工気候室も利用されている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「気候療法」の意味・わかりやすい解説

気候療法
きこうりょうほう
climatotherapy

気候が人体に及ぼす影響を利用した治療法。昔は転地といって一定の病気に,固定した療養地,気候を選ぶ傾向が強かったが,現代では個人の好みや体質によって選択するようになった。一般的には,保護気候と刺激 (治療) 気候に分けて考えられている。高山気候と海浜気候は刺激性が強く,アレルギー性疾患やリウマチ性疾患,貧血などに採用されるが,保護的な気候条件を必要とする肺結核,循環器の病気などには不適とされている。

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