日常住んでいる土地の気候要素(気温、湿度、降水量、日照時間など)と異なる条件の土地へ転地して生活し、その気候要素の差異を刺激として積極的に病気の治癒促進に役だてたり、治癒へのきっかけとして利用する療法をいう。このときの刺激に対する人体の反応は、主として自律神経系と内分泌系にみられる。
一般に、高山気候は気象因子の日中変動が大きく、四季による特有な変化もみられ、空気は希薄で乾燥し、紫外線が多いなど、刺激が強いため、病気の回復期に好適とされる。これに対して海浜気候は、暖かで湿度が高く、気温などの気象因子の変動は少なく、変化も緩徐であり、あらゆる病気の治療に適している。
なお、病気の体に悪影響を及ぼす気候や環境の土地から体によい土地へ転地することによって治癒を促進させる転地療法も、気候療法と同義に使われることがある。病気の治療や研究の目的で使われている人工気候室は、転地せずに気候療法が受けられるもので、人工的に気候要素の一部をつくりだし、これを操作できる装置を備えた設備をいう。
[柳下徳雄]
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