デジタル大辞泉
「求」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
もと・める【求】
〘他マ下一〙 もと・む 〘他マ下二〙
① 本(もと)になるものを得ようとして尋ねさがす。尋ねさぐる。
※
万葉(8C後)一七・四〇一四「松反りしひにてあれかもさ山田の翁
(をぢ)が其の日に母等米
(モトメ)逢はずけむ」
※竹取(9C末‐10C初)「これやわがもとむる山ならんと思ひて」
② ほしいと願う。請う。のぞむ。
※
書紀(720)欽明一三年一〇月(北野本訓)「祈
(モトメ)願
(ねが)ふこと情の依にして、乏しき所無し」
③ 願って手に入れる。さがして自分のものにする。
※土左(935頃)承平五年一月元日「
芋茎、荒布も歯固めもなし。かうやうのものなき国なり。もとめしも
おかず」
④ それらしくなることを露骨に願う。わざとらしく
趣向をかまえる。
※
無名抄(1211頃)「よき詞をつづけたれど、わざともとめたるやうになりぬるをば又失とすべし」
⑤ わざわいなどを自分から招く。また、誘い出す。
※
徒然草(1331頃)
一二九「薬を飲みて汗を求るには」
※虎明本狂言・
末広がり(室町末‐近世初)「かなめしっかとして、ざれゑざっとかひたるをもとめてこい」
もとめ【求】
① さがし求めること。
※
読本・
椿説弓張月(1807‐11)続「普くこれを索
(もとむ)れども、絶て募
(モトメ)に応ずるものなし」
② ほしいと願うこと。請うこと。のぞむこと。願い。
希望。
注文。要求。
※
史記抄(1477)一二「皆平原君に求のあるものこそいたれ、
御内は求もないになぜここにいたぞ」
③ 買うこと。購入。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報