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鹿児島県薩摩半島南東端近くにあるカルデラ湖。周囲15km,面積11.1km2。水面標高66m。最大深度は233mで,中央部の半分以上が深さ200mをこえる。東に寄って深さ42mの突出部があり,湖沼形成後に生じた湖底火山といわれる。池田湖は揖宿(いぶすき)カルデラの中に形成されたカルデラ湖で,北西を限るのは外側のカルデラ壁,北東から南西にかけては内側の200m余の急崖が連なり,湖面に形を映して景色がいい。もともと流出河川がなかったが,明治初年南岸を掘削して灌漑水源の利用が始まり,1961年には指宿(いぶすき)市の上水道に,最近は南薩台地の畑地灌漑用水にも使われるようになった。JR指宿枕崎線の開聞駅が近いが,鹿児島市や指宿駅からバスの便もある。特に鹿児島市と湖の北西部に66年,延長51kmの指宿スカイラインが開通し,乗用車による交通が便利になった。
執筆者:服部 信彦
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鹿児島県薩摩半島(さつまはんとう)南東部に位置する九州最大の湖。面積10.91平方キロメートル、周囲15キロメートル、水面標高66メートル、最大深度233メートル。カルデラ湖で透明度はかつて26.8メートル(1929)と測定され世界有数の値を示していたが、近年は4~15メートルで推移。湖の南東部分には、水面下42メートルの水深を示す円頂丘が存在し、本湖形成後に生じた湖底火山丘といわれ、たいへん珍しい。流入河川はない。水温は深層でも1年中10℃前後で、湖沼分類上熱帯湖に属している。本来は貧栄養湖に分類され生産量の少ない湖であったが、1930年(昭和5)ごろから、コイ、ウナギ、ワカサギ、アユなどの放流、養殖が行われ、多くの動植物が生育するようになった。なかでもオオウナギは体長2メートルに達するものもあり有名。霧島錦江湾(きりしまきんこうわん)国立公園の一部をなし観光客も多い。指宿(いぶすき)駅からバス30分。指宿スカイラインの基点にも近い。
[塚田公彦]
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