鰻池(読み)ウナギイケ

デジタル大辞泉 「鰻池」の意味・読み・例文・類語

うなぎ‐いけ【鰻池】

鹿児島県薩摩さつま半島南部の池田湖の東にある火口湖。面積1.2平方キロメートル、周囲4.2キロメートル、最大深度56メートル。オオウナギが生息し、ワカサギ養殖が盛ん。霧島きりしま錦江湾きんこうわん国立公園に属する。

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日本歴史地名大系 「鰻池」の解説

鰻池
うなぎいけ

[現在地名]山川町成川

現山川町の北部に位置し、西の鷲尾わしお(四一一メートル)を挟んで指宿いぶすき市の池田いけだ湖がある。火口湖で、水深五六メートル。周囲は火口壁に囲まれているが、北東部に集落があり、鰻村と称して住民も大部分が鰻姓を名乗っていた。「三国名勝図会」によると、周囲約一八町、深さ五〇尋。伝説によれば、池を水田にするため低地を壊して排水しようとしたところ、大ウナギがその水口に横たわってこれを塞いだ。そのため大ウナギの片身を割ると池中に逃げたので、鰻池とよぶようになったという(同書)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鰻池」の意味・わかりやすい解説

鰻池
うなぎいけ

鹿児島県薩摩(さつま)半島の南東端部にある火口湖。池田湖と並んで位置し、指宿市(いぶすきし)に属する。鰻火山の火口湖で、火口壁は約100メートルの絶壁をなし、流入河川はない。長径1.3キロメートル、短径1キロメートル、周囲4.2キロメートル、面積1.2平方キロメートル。水面標高122メートル、最大水深55.8メートルで、火口湖としては深い。深水層の年間水温は10℃前後で、透明度は8.5メートル。富栄養型湖沼に分類され、湖にはコイフナ、オオウナギなどが生息している。昔1.5メートルもある鰻を釣り上げたことから、この名前が由来したという。北東端にある狭小な斜面には鰻温泉硫黄泉)がある。この温泉は泉温が100℃近くあり、集落内各所の噴気は日常の炊事などに利用され、かまどの形をした設備をここでは巣目(すめ)とよぶ。高温の噴気をエネルギー源にしようと地熱開発の調査もなされている。霧島錦江湾(きりしまきんこうわん)国立公園に属し、JR指宿枕崎(いぶすきまくらざき)線山川駅からバス15分。

[塚田公彦]

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改訂新版 世界大百科事典 「鰻池」の意味・わかりやすい解説

鰻池 (うなぎいけ)

鹿児島県薩摩半島南東部にある火山性湖。池田湖の東隣にあり,同じく揖宿(いぶすき)カルデラの内にある。周囲約4km,水面標高126m,最深61m。周囲は30~100mの急崖で囲まれた円形をなす。国道226号線から北に約2kmで交通はやや不便であるが,南薩観光ルートの重要な地点の一つ。コイ,フナ,ウナギなどが生息し,かつて1.5mもの大きなウナギがとれたので池の名がついたという。北東端に湯治専門の温泉(単純泉,52~90℃)があり,泉温が高いので住民の日常炊事に利用されている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鰻池」の意味・わかりやすい解説

鰻池
うなぎいけ

鹿児島県南部,薩摩半島の南東端,指宿市にある湖。指宿カルデラの中に形成された鰻火山の火口湖で,面積 1.2km2,周囲 4.2km,最大水深 56.5m,水面標高 120m。湖岸は絶壁で流入河川はない。水温は付近の鰻温泉の影響もあり,最高 30℃に達する。冬季最低水温 9℃。1952年から山川町の上水道として送水。一部は人工水路により灌漑用水にも利用された。ウナギ,フナが生息する。鰻温泉は 100℃に近い高温泉で,硫化水素を含み,皮膚病,外傷によくきくといわれる。霧島錦江湾国立公園に属する。

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百科事典マイペディア 「鰻池」の意味・わかりやすい解説

鰻池【うなぎいけ】

鹿児島県薩摩半島南端,池田湖の東にある火口湖。標高122m,面積1.20km2,最深55.8m,絶壁で囲まれる。中栄養湖でワカサギ養殖,灌漑(かんがい)用水にも利用。北東岸に鰻温泉がある。
→関連項目指宿[市]山川[町]

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事典・日本の観光資源 「鰻池」の解説

鰻池

(鹿児島県指宿市)
日本の重要湿地500」指定の観光名所。

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