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沖縄学 おきなわがく

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世界大百科事典 第2版の解説

おきなわがく【沖縄学】

沖縄を対象にした学術的研究の総称。また,それらの諸研究を体系的に総合することで学際的な学問領域の形成を考える概念の呼称。前者は沖縄(琉球または南島)研究の単なる同義語として用いられるのに対し,後者には沖縄研究が日本研究の中で相対的にもつ比重の重さを強調し,自己確認の場を求める主張がこめられている。研究対象を琉球弧の全域とするため〈琉球学〉と呼ぶべきだと主張する研究者もいる。
[歴史]
 1879年の廃藩置県(琉球処分)以後の研究を指す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沖縄学
おきなわがく

沖縄(琉球(りゅうきゅう))を対象とする人文・社会・自然諸科学による研究の通称。沖縄研究、南島研究などともよばれる。歴史、文化、自然の各面で独自の特徴をもつ沖縄を総合的に把握することを目的とする学問であると同時に、沖縄の人々のアイデンティティ確立を目ざす文化・思想的性格をももっている。
 琉球処分(1879)により近代日本の一員となった沖縄は、本土社会に比べて特殊な制度、慣習をもっていた。県政を推進するにあたり政府、県は各種の調査を実施し、その結果を参照しながら沖縄の近代化、本土化に着手した。やがて本土の一部の研究者が沖縄への学問的関心を抱き研究成果を発表するようになったが、明治末期になると、沖縄の人々の問題意識に立脚して歴史や文化の全体像を構築しようとする伊波普猷(いはふゆう)ら沖縄出身の研究者が輩出するようになった。大正末期から昭和初期になると、柳田国男(やなぎたくにお)や折口信夫(おりくちしのぶ)らが沖縄に注目し、民俗学を中心とする研究の高揚期をつくりあげた。第二次世界大戦後、沖縄が日本社会から分断されアメリカ統治下に置かれると、復帰運動と連関した諸研究が登場するようになり、とくに1960年代からはさまざまな分野で多くの優れた研究が発表されるようになった。復帰(1972)後も研究はますます隆盛となり、大学、研究機関をはじめ学会、研究会に多くの研究者が結集し、分野ごとに膨大な個別研究が発表されるようになってきた。沖縄学の特徴の第一は、沖縄のもつ学術的価値の多様性に対応してさまざまな個別科学が参与し、地域研究として豊富な多面性をもっていることである。第二は、沖縄出身の研究者が主体をなし、沖縄現地が研究の主要舞台となるなど、総じて沖縄に関する文化・思想運動としての性格を濃厚にもっていることであろう。しかも、県民の強い共感に支えられていること、日本の歴史、文化、自然の源流や可能性を解明するうえで不可欠の研究として内外の研究者から注目されていることなども着目されてよい点である。[高良倉吉]
『新里恵二他編『沖縄文化論叢』全五巻(1971~72・平凡社) ▽『沖縄県史 五』(1975・沖縄県教育委員会)』

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