温度目盛(読み)おんどめもり(その他表記)temperature scale

精選版 日本国語大辞典 「温度目盛」の意味・読み・例文・類語

おんど‐めもりヲンド‥【温度目盛】

  1. 〘 名詞 〙 温度を表わす目盛摂氏温度目盛では氷点を〇度、水の沸点を一〇〇度として、その間を等間隔に目盛ってある。

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改訂新版 世界大百科事典 「温度目盛」の意味・わかりやすい解説

温度目盛 (おんどめもり)
temperature scale

温度の高低順位数値で表すための基準。今日の考えでは,温度は(数値)×(単位)という形で表現する。具体的には,熱力学温度ケルビン(K)で,またセルシウス温度セルシウス度(℃)で表すが,歴史的な意味で,あるいは実用的な意味で,種々の温度目盛が用いられてきた。歴史上の温度目盛の種類はきわめて多く,ニュートンをはじめレオーミュール,ランキン温度などの名で呼ばれるものもあるが,重要なのは,G.ファーレンハイトによる華氏温度目盛(°F)とA.セルシウスによるセルシウス度とである。

 現今の温度測定に不可欠なものとして国際実用温度目盛IPTS。international practical temperature scaleの略)がある。IPTSは,1927年に国際的な承認を得て以来,数次にわたり修正,改訂されてきたが,現在では68年国際実用温度目盛IPTS-68の75年修正版が通用している。IPTSは,現在12個の基準温度(定義定点という)を選んでそれぞれの熱力学温度のもっとも確からしい値を実験に基づいて取り決め,また,3種の温度測定手段を指定して,それらの特性を定義定点で実測ののち補間していくものである。今日の温度計は,すべて,直接または間接にIPTSと照合されていると考えてよい。こうして,あらゆる温度測定の結果は,熱力学温度の単位ケルビンによる表現に整合化されることになる。
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百科事典マイペディア 「温度目盛」の意味・わかりやすい解説

温度目盛【おんどめもり】

温度を示すのに使われる目盛。氷点,水の沸点のような一定の温度を基準にとり,その間を等分してつくる。最も広く使われる摂氏温度目盛のほか華氏温度目盛列氏温度目盛の目盛があり,一つの温度をそれぞれの目盛で表した数値をC,F,RとするとC=(5/9)(F−32)=(5/4)Rという関係がある。国際単位系では熱力学的温度目盛(絶対温度)に基づくケルビン(K)を基本単位としているが,実用上は国際実用温度目盛として摂氏温度目盛(℃)が用いられ,T(K)とt(℃)との関係は,T=t+273.15。→温度計
→関連項目セルシウス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「温度目盛」の意味・わかりやすい解説

温度目盛り
おんどめもり
temperature scale

温度を指定する目盛り。実用上はセ氏温度目盛りが慣用されているが,イギリスやアメリカ合衆国などカ氏温度目盛りを慣用している国もある。国際単位系 SIでは熱力学的温度目盛りが用いられ,その単位ケルビンボルツマン定数 k を 1.380649×10-23J/Kと定めることで設定される。かつてケルビンは水の三重点の熱力学的温度(絶対温度ともいう)の 1/273.16とされた。この温度目盛りを実験的に再現しやすいように協約したのが国際温度目盛り(単位は ℃)で,これはセ氏温度目盛りを厳密にしたものである。絶対温度 Tとセ氏温度 tとの間には Tt+273.15の関係がある。

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化学辞典 第2版 「温度目盛」の解説

温度目盛
オンドメモリ
temperature scale

基本の温度は熱力学的温度(記号T )で,その単位はケルビン(記号 K)といい,水の三重点の熱力学的温度の1/273.16で定義される.セルシウス温度(記号t)はtT - 273.15で定義され,単位はセルシウス度(記号 ℃)といい,ケルビンに等しい.このほか華氏温度(°F),列氏温度(°R)も用いられる.一つの温度をこれらの温度で表した数値をそれぞれFRとすると,

という関係がある.[別用語参照]国際実用温度目盛温度の定点

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世界大百科事典(旧版)内の温度目盛の言及

【温度】より

…18世紀ころからは,各地の気温を比較する必要などのため,定量的測定の可能な目盛のある温度計が作られるようになり,氷の融点などを温度の定点とする提案がなされた。G.D.ファーレンハイトは1717年ごろに水銀温度計を製作し,水,氷,食塩を混ぜて得られる温度を0度,氷の融点を32度,体温を96度とする華氏温度目盛を考案し,42年にはA.セルシウスが氷の融点を0度,水の沸点を100度とする摂氏温度目盛(セルシウス度)を導入した。以後,温度計と温度目盛の改良は熱学の発展を促すことになった。…

※「温度目盛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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