浅間温泉(読み)アサマオンセン

デジタル大辞泉 「浅間温泉」の意味・読み・例文・類語

あさま‐おんせん〔‐ヲンセン〕【浅間温泉】

長野県松本市北東部にある温泉泉質単純温泉

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日本歴史地名大系 「浅間温泉」の解説

浅間温泉
あさまおんせん

[現在地名]松本市浅間温泉

松本市街地の北東約三キロ、女鳥羽めとば川に架かる浅間橋を東に渡ると、大音寺だいおんじ山・さくらおか御殿ごてん山・茶臼ちやうす山などに囲まれた浅間温泉がある。北と東に山を負い、南と西に開けた景勝要害の地で湯量が多い。平均標高は六七〇メートル。古来犬飼いぬかい(犬甘)御湯みゆといわれ、温泉利用の歴史は古く、縄文から古墳時代にかけての遺跡も多い。

「日本書紀」天武天皇一四年一〇月一〇日条に「軽部朝臣足瀬・高田首新家・荒田尾連麻呂を信濃に遣して、行宮を造らしむ。蓋し、束間温湯つかまのゆに幸さむと擬ほすか」とある束間温湯については、浅間の湯とも山辺やまべの湯ともいわれ、確定できないが、広く浅間・山辺の温泉郷と考えるのが妥当である(→美ヶ原温泉。四―五世紀の頃この地方に大和朝廷の有力氏族大伴氏が来住したことは、桜ヶ丘古墳など十数基がこの温泉地帯をめぐってあり、温泉地の南に接するおお村に平安時代の廃寺があることでもわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浅間温泉」の意味・わかりやすい解説

浅間温泉
あさまおんせん

長野県中部,松本市の中東部,美ヶ原北西麓にある温泉。泉質は単純泉。泉温は 51℃。湯量も比較的多く,古くから善光寺参詣客が立ち寄った。美ヶ原の観光開発につれ,観光拠点としての性格を強めている。冬季スキー・スケート客,夏季は登山客でにぎわう。松本盆地を隔てて北アルプス眺望がよい。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「浅間温泉」の意味・わかりやすい解説

浅間温泉
あさまおんせん

長野県松本市街の北郊にある古い温泉。すでに939年(天慶2)ごろから存在していて、江戸時代は松本藩主の御殿湯となっていた。現在も県内有数の規模を誇る温泉で、近代的旅館が立ち並び、美ヶ原(うつくしがはら)や北アルプス登山者も利用する。泉質は単純アルカリ泉。近くに新浅間温泉や美ヶ原温泉郷が立地する。御射神社(みさじんじゃ)の松明(たいまつ)祭(10月)は有名。JR松本駅からバス20分。

[小林寛義]

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