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浜松城 はままつじょう

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日本の城がわかる事典の解説

はままつじょう【浜松城】

静岡県浜松市にあった平山城(ひらやまじろ)。もともとは曳馬城(あるいは引馬城、引間城)といった。「野面積み」といわれる石組みによる石垣を持つ城として知られる。この野面積みも天守閣のある本丸・二の丸・三の丸を一線に配した梯郭式の縄張りも、徳川家康による。築城者については今川貞相(徳川家康の正室瀬名姫の先祖)など諸説あり、築城時期も確定されていない。室町時代に遠江(とおとうみ)の斯波氏と駿河の今川氏の抗争中、この一帯を領有していた斯波氏方の大河内貞綱が敗れ、今川氏親配下の飯尾氏がこの地に入部した。こうした経緯から、飯尾乗連(あるいは父の飯尾賢連)が1514年(永正11)に曳馬城主として入城したといわれている。城主の飯尾氏はその後も今川家に仕えたが、今川義元が桶狭間で討ち死にした後、城主の飯尾連竜は今川氏真に反旗を翻している。連竜が和議の謀略で誘殺された後も飯尾氏の残党が城を守っていたが、1568年(永禄11)末に徳川家康によって攻略された。1570年(元亀1)、家康は武田信玄の侵攻に備えるために、本拠地を三河国の岡崎城から曳馬城へ移し、城を拡張整備した。このとき、曳馬という名前が「馬を引く」、つまり敗北につながることから浜松城と改名したといわれる。1573年(元亀3)、家康は浜松城を攻めずに素通りした武田信玄の軍勢を追撃して、逆に大敗北に帰している(三方ヶ原の戦い)。浜松城の拡張と改修は1582年(天正10)ごろに終わったが、1586年(天正14)には、本拠を浜松城から駿府城(静岡市)に移した。1590年(天正18)、豊臣秀吉により家康が関東に国替えになると、浜松城には秀吉家臣の堀尾吉晴が入城した。堀尾氏は1600年(慶長5)の関ヶ原の戦いで徳川方(東軍)として活躍。その功績から、出雲国松江に移封となり、以後、徳川頼宣を除き、譜代大名が城主となった。江戸時代には城主が幕府重役に就任したことから「出世城」ともいわれた。明治維新後、廃城令により城は廃され、棄却された。城跡は現在、浜松城公園として整備され、1958年(昭和33)に建設された鉄筋コンクリート製の復興天守閣が建っている。天守閣内部は資料館となっている。城跡周辺は桜の名所としても知られる。JR東海道新幹線東海道本線浜松駅、遠州鉄道新浜松駅から徒歩約20分。または浜松駅バスターミナルからバスで市役所前・市役所南・美術館・浜松城公園入口のいずれかで下車。◇石垣城ともよばれる。旧名は曳馬城、あるいは引馬城、引間城。

出典|講談社
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

浜松城

前身は、15世紀ごろ築かれた引馬(曳馬)城。1570年、岡崎から移った徳川家康が浜松城と改称し、武田信玄に対する前線基地として整備した。家康が関東に移った後、豊臣家臣の堀尾吉晴に代わり、高い石垣と天守のある城郭に生まれ変わったとされる。水野忠邦ら、歴代城主が幕府の要職についた。2010年度の来場者は12万7725人。02年に比べ、ほぼ倍増している。

(2011-10-23 朝日新聞 朝刊 静岡 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

はままつ‐じょう〔‐ジヤウ〕【浜松城】

浜松市にあった城。元亀元年(1570)徳川家康が飯尾氏の居城の曳馬(ひくま)城に入り、浜松城と改称。天正6年(1578)新城完成。明治維新で廃城となったが、第二次大戦後、天守閣を復興。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

浜松城
はままつじょう

戦国期~江戸期の城。静岡県浜松市中区元城(もとしろ)町にある。城は三方原(みかたはら)から天竜川の沖積平野へ移る河岸段丘の傾斜面に位置する。1570年(元亀1)徳川家康は、戦国期に今川氏の支城であった曳馬(引馬)(ひくま)城に入り、77年(天正5)それを取り込んだ形の新しい城を築き、名を浜松城とした。家康が駿府(すんぷ)に移ったあと城代に菅沼定政(すがぬまさだまさ)が入り、関東移封後は堀尾吉晴(ほりおよしはる)が12万石で入った。江戸期を通じて大名10家22代が交替しているが、幕閣への登竜門として著名。現在の天守閣は復興模擬天守である。[小和田哲男]

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