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淡島信仰 あわしましんこう

百科事典マイペディアの解説

淡島信仰【あわしましんこう】

婦人病に効験ありとされる淡島明神に対する信仰。一般に淡島様とよばれる。関東では3月3日淡島講を催す所がある。和歌山市加太(かだ)神社が本拠といい,もと住吉明神の妃であったが婦人病のためこの地に流されたという。

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世界大百科事典 第2版の解説

あわしましんこう【淡島信仰】

淡島様という神は婦人病に効験があるとされ,少彦名(すくなびこな)命をまつる加太(かだ)神社(和歌山市)を淡島明神と称し各地に勧請してまつるという。一説に淡島様は住吉明神の妻神であったが帯下(たいげ)の病にかかり,熊野の淡島に流され,女の守り神になったともいう。江戸中期からは淡島願人(がんにん)と称する乞食坊主が,神棚を背負い祭文を唱えながら縁起や功徳を説いて各地をまわり,この信仰を広めた。淡島様には婦人病や花柳病の者が腰巻や布きれを奉納して平癒を祈願するが,安産や縁結びの神として信仰したり,人形や凹形の石を奉納する所もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

淡島信仰
あわしましんこう

和歌山市加太(かだ)に鎮座する淡島神社の祭神にかかわる信仰。祭神は住吉(すみよし)大神の妃(きさき)神で、婦人病のため当地に流されたと伝えられるが、それは住吉大社の御厨(みくりや)があったことによる付会。婦人病、縁結び、安産、海上安全などの信仰を集めるが、婦人病の信仰は顕著である。1552年(天文21)の『塵塚(ちりづか)物語』によって、当初の縁起やこの信仰を説いて回る半僧半俗の者の存在が知られる。これらの活動によりほぼ全国に淡島神社が祀(まつ)られたと考えられるが、岩手県では性神信仰と結び付くなど、各地で種々の信仰や伝承を伝える例もある。祈願のために雛(ひな)人形などを奉納したことが『紀伊続風土記(きいぞくふどき)』にみえるが、現在も雛人形や身の回りの物品を納める風習が残っている。[野上尊博]

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世界大百科事典内の淡島信仰の言及

【針供養】より

…いずれも厄神来訪の伝承に関連あるものであろう。厄日と針の供養との結びつきについては定説がないが,古針を近くの淡島(あわしま)祠・堂へ納める例の多いことから,淡島信仰との結びつきが予想できる。淡島信仰の根拠地は女性に縁の深い和歌山市の加太神社で,この祭神を婆利塞女(頗梨采女)(はりさいによ)とする説があり,それを針に付会させて,江戸中期以降淡島願人という下級宗教者が説いて回ったと思われる。…

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