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渤海楽 ぼっかいがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

渤海楽
ぼっかいがく

日本古代音楽の一つ。中国,東北地方 (旧満州) にあった渤海国から伝来した舞楽で,平安時代中期に高麗楽 (こまがく) に整理,吸収された。渤海国を建てたツングース系の民族が靺鞨 (まっかつ) と称したことから,靺鞨楽ともいわれる。天平勝宝1 (749) 年東大寺で奏されたのを初めとして,寺院および宮廷音楽として採用された。渡来当初の音楽および内容,楽器などは明らかでないが,今日の高麗楽のなかの新鳥蘇,古鳥蘇,新靺鞨などの曲がそれであるとする説がある。

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大辞林 第三版の解説

ぼっかいがく【渤海楽】

奈良時代から平安初期にかけて日本に伝来した渤海国の楽舞。平安時代以降は右方うほう高麗こま楽に編入された「綾切あやきり」「新靺鞨しんまか」「古鳥蘇ことりそ」などの曲がそれに当たるといい伝えられる。

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世界大百科事典内の渤海楽の言及

【雅楽】より

…うち,国風歌舞(計262名)については歌,儛,笛の師と生とを記すのみで個々の種目名を明記しないが,外来系のもの(計147名)には,唐楽,高麗楽,百済楽,新羅楽,伎楽の名がみえる。令制施行後も度羅楽(とらがく),林邑楽,渤海楽が渡来した。まず度羅楽(伝来の経緯も出自も未詳)が奈良時代初期に伝わり,731年(天平3)7月の雅楽寮定員改訂の際に度羅楽生62名が追加された。…

【舞楽】より

…このような外来楽舞の全盛期は,おそらく752年(天平勝宝4)の東大寺大仏開眼供養あたりであったろう。9世紀初頭までに伝わった外来楽舞としては,唐楽,高麗楽,百済楽,新羅楽,度羅楽(とらがく),林邑楽(りんゆうがく),呉の伎楽などが知られ,このほか渤海楽(ぼつかいがく)の記事もある。 9世紀の半ばごろから,これら外来音楽の内容を取捨整備し,あわせて日本人の好みに合った音楽へ改変する,いわば外来音楽の国風化の気運が高まった。…

※「渤海楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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